第10話:未来は常に予定外!?
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ーの方から話しかけてきた……余計なお世話だ。
俺の弱さは稽古云々じゃないんだよ! モンスターを前にすると、ビビって動けなくなる心の問題なんだよ!
日がな一日、教会に居座ってるからって、そんなに邪魔者扱いしなくても良いだろうに……
俺だって飽きてしまい、村を散策に行ったことがあるさ。
もしかしたら別の場所で遭遇するのかも……ってね!
だけど超イケメンに会うどころか、村中で起きている悪戯の犯人にされかけたんだ!
それ俺じゃねーよ!
エルフ族のベラが、気付いて貰う為に巻き起こしてる悪戯だからね!
子供=悪戯って決め付けんじゃねーよ!
辛い事を思い出しションボリしてたら、悪いと思ったのか「危ない事はしちゃだめよ」と言ってシスターは俺の前から立ち去ろうとする。
正直ホッとしたのだが、突如俺の目の前に半透明の女が現れ、俺に背中を向けたシスターのスカートを勢いよく捲り上げた!
「え!?「きゃー!! 何するのよ!(バチン!)」
白と黒のシマシマが目に飛び込んできたと思ったら、こちらに振り向いたシスターの平手が鮮やかに俺の頬にヒットした!
強烈に痛い!
俺ちゃん涙目……見ちゃったけど見ようとはしてないのに。
冤罪なのに大激怒のシスターにガミガミ怒られる。
叱られ俯きつつチラリと横に視線を向けると、半透明女が腹を抱えて爆笑中。
髪は藤色、瞳も同色、肌が真っ白で耳が尖ってる……
見た感じ12.3歳くらいの少女、コイツがベラだろう。
これもコイツの悪戯の一環だろう。
何を目的とした悪戯なんだ?
人間界では誰にも気付いて貰えないから、自己アピールを主目的とした悪戯だろう……
これで良いのか? シスターが去ったら、俺殴るよ。絶対にこの馬鹿殴るよ!
2.30分ガミガミ怒られ、シスターが教会へ入っていったのを見計らい、半透明女の方へと近付く。
そして拳を握り締め振り上げたら、勢いよくベラに向けて殴りかかる!
だが、すんでの所で避けられ、勢いだけは残ってしまった俺は前のめりに転ぶ。
「え、アンタ私のことが見えるの!?」
奴は目をパチクリさせて驚いている。
「うるさい馬鹿女! お前……やって良いことと悪いことがあるんだぞ! 俺はこの村で“頼りないけど良い子”で通ってんだ! それなのに……」
俺は立ち上がり服に付いた泥を払いながら、半透明女を睨んで怒鳴り散らす。
やっと自分に気付いてくれる人間が現れ嬉しいのだが、その事へ驚いてしまいチグハグナ表情で俺を見ている半透明女……俺の怒りには一切感想は無さそうだ。
「良かった! 私ねずっと探してたの……私の事に気付いてくれる人を! でも……ここじゃ落ち着いて話が出来ないわ。
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