LAST WAR-ax
[10/10]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
なない!!!」
ついに動力炉を貫き、カヲスは大爆発を起こす。
その閃光は禍々しく宇宙を包む。
その後の数十秒がとても長く感じられた。
カヲスの爆破によってレーダーが完全に使用不可になり、状況を確認する手段はモニターでの映像だけだった。
通信もとれず、各々のコックピットは静まり返っていた。
漆黒の宇宙で、孤独と不安を抱くには十分すぎる条件だった。
いまだにサユイラ駆るウイングエピオンの姿は見えない。
全員が爆発の光を見つめていた。
その時、青く輝く地球を背後に、こちらに飛んでくる鳥の影が見えた。
「来た!!」
エルヴが確信と喜びで声をあげる。
その鳥、ウイングエピオンのバード形態は、各部に痛々しい損傷があり、いつ爆発してもおかしくないような状態だった。
しかし、それでもウイングエピオンは崇高で可憐で勇ましかった。
MC0037年。
混沌の7年間は幕を閉じ、再び平和が戻ってきた。
ブラックファングの支配によって解体されたプリベンターも再結成され、地球圏の反乱分子のMSはプリベンターの情報上では全て破壊された。
もちろん、ウィンクラフトのガンダムや、ニコラ、リラ、そしてカゲロウの兵器も。
ドクトルT、W教授、デュオ・マックスウェル、トロワ・フォボス、ヒイロ・ユイは行方をくらまし、生き残ったカゲロウの2人はプリベンターと共に歴史を裏から支えることにした。
ウィンクラフト兄弟は、地球・火星各地へと散り、歴史から姿を消した。
しかし、自らを兵器であると認識していた彼らがこのあと行き続けているかは、彼ら以外誰にも分からない。
否、エルヴは、サユイラの側にい続けたであろう。
彼らはきっと、どこかで生きている。
兵器としてではなく人間として、各々の幸せを掴んでいるはずだ。
そして世界は、何も無かったかのように、新しい年を迎えていく。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ