LAST WAR-ax
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スクを超えていた。
「システム開放、レベルフリー」
ヒイロが手元のパネルを操作し、コードを入力していく。
「人命尊重及びパイロット保護の思考を破棄、敵機破壊を最優先」
リーオーのカメラアイが強く発光する。
「アンリミテッドシステム起動」
システム起動直後に、ベテルギウスのナックルがリーオーを捉える。
が、それは手応えなく振り切る。
「速い…!!」
デイノが必死にリーオーを探す。
しかし、その機動力は機体の追尾システムを遥かに上回っていた。
「どけ!!弾幕を張る!!」
シリウスの火器が火を噴く。
「コイツゥ!!!」
プロキオンは一瞬捉えた機影に目掛け、踵を振り下ろす。
どの攻撃も、リーオーに当たることはなかった。
ガンダムキラーの連携は、デュオ・トロワ戦とは比べられないほどに完璧であった。しかし、ヒイロの駆るリーオー単機に、圧倒的に押されていた。
「作戦変更だ!ウィンタートライアングルフォーメーション!!」
前線2:援護1のコメットフォーメーションを崩し、それぞれが均等な位置関係になるようなフォーメーションをとる。
これは、各機の実力を最大限に活かした戦いが可能なフォーメーションで、どの方向から来ても、単機で対処し、他の2機がその距離から援護する、汎用性の高い戦略である。
それでも、ヒイロの実力には届かない。
「悪いが相手にならないな」
余裕な宣言が、3人に届く。
その声が、3人の聞いた最後の音だった。
刹那の出来事。正三角形の中央を一筋の白い閃光が走り、3機は爆発した。
ガンダムキラーの爆風は、マゼラスやミルキーウェイとは違う輝きを放っていた。装甲に使用されているネオ・チタニウム合金が、ガンダムキラーの特異な燃料成分に反応して生じる光と考えられる。
サユイラが、特異な光を放つ爆発を、特異な光を放つベールで囲まれた空間で確認した直後、トールギスゼロの動きが一瞬鈍くなった。
その隙を狙い、ブレイムを振り下ろし、左肩の盾を斬り落とす。
(くっ……何故だ…何故上手く動かぬ…!)
ヒイロ(サユイラと交戦中のヒイロ・ユイ)は手足に違和感を覚える。
(私の意識端末が…削られている!?)
その違和感の原因に気づき、表情を歪める。
サユイラの覚醒により、ゼロシステムへの干渉が可能になり、ゼロシステムであるヒイロ・ユイの意識端末に直接干渉していたのだ。
「なるほど…私の意識に干渉しているのか……面白いッ!!!」
ウィンクラフトの覚醒はゼロシステムへの干渉を可能にするが、既に独特の進化を遂げているヒイロの意識への無線干渉は難しかった。
サユイラは接触回線で干渉しているため、できるだけ接触できる機会を増やしたかった。
「貴様の負けだ!ヒイロ!!」
エピオンXが斬り込む。
「強者は必ず勝者となる!!」
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