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新機動戦記ガンダムW -星間戦争記-
LAST WAR-ax
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に値する、俺たちはそれを理解したということだ、トロワ」
3人の呼び名が昔のものに戻っていた。
その顔は晴れやかで輝かしかった。
「これで勝てるかもしれないね…」
絶望的な戦況に僅かな希望を見出した。

「そうか…貴様も覚醒したか!!」
ヒイロがエピオンXの覚醒を目の当たりにし、喜びの混じった声をあげる。
「エピオン…私に勝利を見せてくれ!!」
エピオンXがこれまでより数倍の速度で間合いを詰める。
トールギスゼロがエピオンXのブレイムを弾き、エピオンXはそのまま斬り抜ける。そしてすぐさま体勢を立て直し、再びぶつかり合う。
「ヒイロ、今すぐ作戦を中止しろ!」
サユイラが接触回線で通信を入れる。
「貴様には分かるまい、捨てられた失敗作の気持ちは!!」
エピオンXが弾き飛ばされ、それを追って距離を詰めるトールギスゼロ。
「あぁ分からん、個人的な考えで星を壊す意味が!!」
「愚かな人類を裁くためだ!!!」
「人を裁くなど、神を気取るつもりか!」
「いいや、神そのものだよ」
幾たびものぶつかり合いを繰り替えすが、互いに傷ひとつ付かない。
完全に互角の戦いだった。
「貴様はそうやって、永遠に人を見下す事しかしない!!」
「当然!!弱者は強者にひれ伏すのだ!!」
ヒイロの力強い発言に、サユイラは静かに反論する。
「強者など何処にもいない、人類全てが弱者なのだ、私も貴様も弱者なのだ!」
「私はまだ、自分を人類だとも弱者だとも認めていない!!」
「何故分からない!!私たちも、人類の心を持っているのだと!!!」
「心など、造られた存在には宿らん!!」
「否、断じて否!」
「私と貴様では、考えの根本が違うようだな」
「ならば私は、貴様を正してみせる!!!」
黄金のエピオンXと純白のトールギスゼロの軌跡が、宇宙を優雅に舞う。
まるで、終わりなき舞踏(ワルツ)のように。

多勢に無勢な激戦を地球防衛最終ラインでモニターしているピースミリオンUの第1艦橋に新たなMS反応を知らせる警告音が響いた。
「新手!?」
W教授が戦場の官制をしているドレッドに駆け寄った。
「近隣の資源衛星から出てきたと推測されます!」
「識別は?」
W教授の冷静な質問を受け、すぐさまモニターに目をやり、コンソールパネルを操作する。
そして、表示された文字列を見、報告する。
「旧OZです!!」
AC195年に、地球圏を実質的に支配していた軍事組織「OZ」。
大昔に解体されたはずの組織の識別信号を送信している機体数は、たったの1機。
「コンタクトを図る」
ドクトルTが、一方的にロックされた通信回線のハッキングを開始する。
何重にもしかれた厳重なロックを、容易に解除していく。
「慎重にな…ヤツかもしれない、場合によっては敵になる
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