LAST WAR-ax
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無かったかのように冷たかった。
「化物め…」
「貴様だって、化物だろうに!!」
ヒイロは、ヒートランスをパージし、エクスキャリバーを構えた。
「騎士道精神(スピリット・オブ・キャバルリ)か、面白い!!」
ブレイムを合体させ、1本の大剣、ベガ形態のブレイムを正面に構える。
互いの機体から放出されるナノ・ディフェンサーが共鳴して周囲に幻想的な光の幕を発生させる。
それはまるで、世界から隔離された神界の決闘場のようだった。
「行くぞエピオン!!」
エピオンXとトールギスゼロが同時に動いた。
まるで、互いに次の動作が分かっているかのように。
「トールギスの全てを使わずとも、私は負けない!」
連撃が拮抗し、機体各部がヒートアップしていく。
「クッ!」
サユイラはグリップを手前に引き、一度後退する。
途端、サユイラの脳裏に1人の少女の顔が横切った。力強く黒い瞳に艶のある黒い髪の中国系の少女。
その人物はサユイラの記憶になかった。
「これは…」
サユイラに身に覚えのない、他人の記憶が流れてくる。
「??…?…妹蘭……?」
それは、エピオンに、否、エピオンパイに宿っていた妹蘭の記憶。シェンロン、アルトロン、エピオンパイと何十年もの間宿り続け、老師・張の、張・五飛の側にい続けていた魂。
その記憶がサユイラの意識を刺激する。
サユイラの瞳が序々に赤く変色する。
「目覚めろ!!ガンダムッ!!!」
エピオンXとサユイラの意識が融合しはじめる。
正確に言えば、ウィンクラフトの意思が覚醒し、ZEROシステム自体に干渉していく。
『ZERO unlimited』
メインモニターがホワイトアウトし、無数の文字が書き連ねられていく。
Turn
Re
Answer
Neo
System
|
AKATUKI
Mode
無意味に近い英単語の羅列が表示され、エピオンXが再起動する。
ナノ・ディフェンサーが装甲に高濃度で付着し、黄金に輝く。
その輝きは、火星では見たことがないほどに美しく、まるで地球の海から上る暁のようだった。
サユイラとエピオンXの覚醒をピースミリオンUで観ていた老師・張の目には、少年のような輝きと、優しげな雰囲気があった。
「振り返るのだ、再び答えは出る、平和のための『次なるシステム』を完成させよう………」
「昔の事でも思い出したか?」
老師・張の小さな呟きにドクトルTが反応する。
「妹蘭が死んだ合戦の直前、地球の向こう側から上ってくる太陽を見たときに聞いた言葉だ…」
「五飛…君にも宇宙の心は見方しているんだよ」
「俺にもやっと分かった気がする、カトルの言う、宇宙の心がな」
「誰にでも心はある、それが感じたものを宇宙の心と解釈したのなら、その全てがそれ
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