LAST WAR-ax
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(カゲロウチャリオット)、目標を狙い撃つ!!」
五神、フアラ、チャリオットが左側へ突っ込む。
「ガンダムは勝たなければならない」
「私達で切り開くのよ!」
トリントン、エルヴが正面のマゼラスを破壊していく。
戦闘が激化する戦場の向こうで繰り広げられる、トールギスゼロとエピオンX、カゲロウジェットの戦闘も激化していた。
トールギスゼロのヒートランスによる突きとエクスキャリバーによる斬りでほとんど隙はなく、爆発的な機動力でカゲロウジェットの弾幕をすり抜けていく。
「くっ…コイツ……」
ジェットが呟く。
「ZEROでない者に私は倒せんよ」
ヒイロの冷たい声が通信機からコックピットに響く。
ヒートランスが猛威を奮う中、カゲロウジェットがヒートカッターを展開して突っ込む。
「無駄な、抗うか…!」
ヒートランスがカゲロウジェット目掛けて突き出される。その威力は今までの連撃とは比べ物にならないほどの速さと強さだった。
ヒートランスがカゲロウジェットの推進装置を貫く。
「うぅっ……!」
悶絶。
「次で終わりだ」
カゲロウジェットのメインモニターが砕け、赤く発光したヒートランスがジェットの腹部に突き刺さった。
血が辺りに飛び散り、コックピット内を赤く染めていく。ヒートランスに付着した血は一瞬で水分が飛び、赤黒い塊になる。
「…付け入る隙が無かった……!」
サユイラは一瞬の出来事に対応できずにただブレイムを構えていた。
「うぅ…殺す…殺す…殺…殺す…ろす……す……」
弱くなっていく声がヒイロとサユイラの耳に届く。
「家族の…ためにも…!」
口から血が吹き出る。
「死んで行った仲間のためにも…!!」
目には、殺意だけでは形容できないほどの感情に満ちていた。
「私もろとも、貴様を殺す!!!」
最期の力を振り絞って、グリップの赤いケースを開けてスイッチを押した。
すると、カゲロウジェットの機体が強烈な光を放つ。
(これでいいんだ…これで……)
ジェットは涙を流しそう心に語りかけた。
カゲロウジェットの閃光はトールギスゼロを巻き込み、爆風へと変わった。その光は美しく、気高く、淡い青色をしていた。
「くッ…」
サユイラは思わず目を背ける。
次にサユイラ前を向いたときには、爆風は薄くなり、辺りが見えるようになっていた。
その目の前の光景は、そんなものを見ていられないほどに衝撃的だった。
爆風を背に、何も無かったかのように存在するそれは、まるで造りたてのように綺麗であった。
「無傷だと!?ヒイロは本物の化物を造りだしてくれたなッ!!」
トールギスゼロは、無傷であった。いや、それ以上といってもいいほどに美しかった。
「見事…しかし私を傷つけるまでには至らなかったな」
ヒイロの余裕のある声は、今までの事が何も
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