暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
ガルナ島 最終決戦
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


そう叫んだ瞬間、水晶玉がナツの顎にクリーンヒットした。
ひゅん、と薄緑の水晶玉が空中を舞う。

「こちらもそうさせていただきますぞ、火竜(サラマンダー)君」
「上等!」

そう叫ぶが早いが、ナツは炎を纏った右の拳で水晶玉を叩き割る。
が、ザルティが手をかざしたと同時に、割れた水晶玉は破片が集まり、また1つの水晶玉になった。

「うおぉっ!」

そしてナツの腹に直撃する。

「また直った!」
「私は物体の『時』を操れます。すなわち、水晶を『壊れる前の時間』に戻したのです」
「時!?有り得ねぇ!」
「『時のアーク』は失われた魔法(ロスト・マジック)の一種ですからね。次は水晶の『時』を未来へと進めてみましょうか?」

そう言うと、水晶玉はナツの横を凄い勢いですり抜けていった。

「え?」

思わず水晶玉を目で追うナツ。

「うがぁぁっ!」

すると突如、ドガガガガッと爆発が起こった。

「だっ!」
「無駄ですぞ」
「んごっ!」

再び水晶玉を壊すが、また時を戻して直され、ナツの頭の上で跳ねる。

「くそ!」

ナツがまた炎を纏った左の拳で水晶玉を殴り付けようとする。
すると今度はピタッと動きが止まった。

「止まった」
「それはもう・・・時を止める事も出来ますぞ」
「それ・・・人間には効かねーみてーだな」
「おやおや・・・よい所に目をつける。正確には生物には効きません。だからこそ、ウルであるこの氷の時間も元には戻せないのです」

すると、ナツはビシッとザルティに指を向けた。

「はっきり言って、お前等よくわかんねーよ」
「?」
「こいつを復活させてリオンがそれを倒す。リオンってのはそれでいいかもしれねぇが、他の仲間には何の得があるんだ?」
「さあねぇ。私めはつい最近仲間になったばかりなのでね」
「んじゃお前でいいよ。本当の目的は何だよ」

それを聞いたザルティはニヤッと微笑んだ。

「いやはや・・・敵いませんなぁ。ほっほっほっ。零帝様・・・いいえ、あんな小僧ごときにはデリオラはまず倒せませぬ」
「それじゃー大変じゃねーか!オメェが倒すのか!?」
「とんでもございません」

ザルティが首を振る。

「ただ我がものにしたい」
「!」

その言葉に、ナツは少し目を見開いた。

「たとえ不死身の怪物であろうと操る術は存在するのです。あれほどの力、我がものに出来たらさぞ楽しそうではございませぬか」
「なーんだ、くだらねぇな。聞いてソンしたなー」

ナツの態度にザルティから笑みが消える。

「俺はてっきり・・・こう燃えるような目的があってよう・・・そんで・・・」
「ほっほっほっ。あなたにはまだ解りますまい。『力』が必要な時は必
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ