ガルナ島 最終決戦
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あの時ティアが言ってた事が月の雫の事だったんだろうな。まさかそんなウルを殺すような事を、兄弟子がやってたと思うとがっかりだよ」
「何とでも言うがいい・・・俺はこの日の為に生きてきた」
それを端で見るルーは空腹なのか、クロワッサンを頬張り始めた。
「師が死んだ今、残された弟子は何を持って師を超えられるかよーく考えてみろ!デリオラだ!師が唯一倒せなかったデリオラを葬る事で、俺は師を超える!」
そう叫ぶリオンの右手には氷の虎のような狼のような生物がいた。
「その向上心は立派なものだが、お前は途中で道を間違えてる事に気が付いてねぇ。何も見えてねぇ奴がウルに勝つだと?100年早ェよ、出直して来い!」
そう叫び、グレイは氷の剣でリオンを斬った。
・・・が、リオンはパリィンと音を立てて崩れる。
氷で造られた身代わりだったのだ。
「アイスメイク・・・」
本物のリオンはグレイの後ろに回り、右手に魔力を集めている。
「白虎!」
その右手から氷の虎が造られ、グレイに向かう。
「アイスメイク、牢獄!」
それを見たグレイはすぐさま氷の檻を造り出し、向かってくる虎を檻に閉じ込め封じた。
予想外の行動だったのか、リオンは目を見開く。
「これはお前の姿か、リオン。世界を知らない哀れな猛獣だ」
「くだらん!貴様の造形魔法などぶっ壊・・・」
そう言って右手をくいっと動かす。
虎が檻を突き破る・・・事はなかった。
ガッガッと音を立てながら檻から出ようとはするが、檻を完全に壊す事は出来ない。
「・・・!」
「片手での造形はバランスが悪い。だから肝心な時に力が出せねぇ」
だん、と牢獄の上からグレイが降りる。
そして、両手に魔力を集中させた。
「氷雪砲!」
「ぐぉおあぁぁあああああぁぁあああ!」
リオンが叫ぶ。
ドゴォっと音を立て、遺跡の一部に大きめの穴が開いた。
そこに残るのはボロボロの服を纏い、傷だらけになったリオンの姿。
「ウルの教えだろ」
その視線を先には、氷雪砲を消し、構えはそのままのグレイ。
「グ・・・グ・・・レ・・・イ・・・ごぁっ!」
口から血を吐き、ドサッとリオンが倒れる。
グレイの背後でしゅうううう・・・と氷の牢獄と虎が消えた。
「凄い!凄いよグレイ!」
3つ目のクロワッサンを食べ終えたルーがぴょんぴょん跳ねながら喜ぶ。
グレイは溜息を1つついた。
「!いっ・・・てぇ〜・・・!」
溜息と同時にリオンに刺された脇腹から血がどぷっと溢れ出る。
突然の痛みにグレイはがくっと膝をついた。
「先に止血してお
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