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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
九十二話:試練を越えて
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リーが私をそっと床に降ろし、私が動こうとする前に袖を捲り上げたり靴を脱がせたりして患部の確認を始めます。
「ちょ、ヘンリー。自分でできるって」
「動くと痛むだろ。いいから、じっとしてろ」
そこまで大袈裟にする話じゃないと思うんだけど。多少は痛いが、動けるし。
更に、患部を触って確認されます。
「あの、ちょっと」
「痛いか?」
「痛いは痛いけど、そうじゃなくて」
「骨は大丈夫みたいだな。ピエール、頼む」
「承知した。ドーラ様、失礼」
「や、だから自分で」
ヘンリーに念入りに確認され、ピエールに回復されて。
「治ったか。……もう、痛まないか?」
「痛くないから!そんな、また触って確認とかしなくても!」
「そうか。良かった」
「自分で履くから!いいって、やらなくて!治ったんだから!」
「……ヘンリー殿。……少々、度が過ぎるのでは?」
やたらベタベタしてくるヘンリーをピエールが窘めて止めてくれ、やっと服を整えたところで。
「ドーラ。……頼むから、あんな無茶はしないでくれ。俺も、もっと気を付けるから。それでも必要なら、俺がやるから」
また、抱き締められました。
って、今、窘められたところじゃないのか!
いいんですか、ピエールさん!?
「……」
ひとまず、見逃す構えのようです。
あれですか、無茶をした罰とか、そんな感じですか。私に対する。羞恥プレイ的な。
仕方がないので保護者の介入は諦めて、普通に応対します。
「……必要が無ければ、しないよ。必要でも、ヘンリーが代わりなんかしなくていいんだよ。私も、できるだけは気を付けるから。大丈夫」
マリアさんだって、放っておいても死ぬほどのことは無かったかもしれないけど。
それでも、放っておけば私よりも酷い怪我をしただろうから。
約束通りに私たちが守るのは当たり前だし、それを私たちの誰かが、私が、やっただけなんだから。
さっきの状況で対処できたのが私だけだったという、それだけの話なんだから。
私だって命に別状があるような話でも無かったんだから、そんなに気にしなくてもいいのに。
「……わかった」
わかって頂けましたか。
なら、離して
「お前に言っても、仕方無かったな。言うんじゃなく、やらないと」
「……ヘンリー?」
なんだか、不穏な空気が。
「よし、わかった。行くか」
「…………うん、行こうか」
どんな理解がなされたのか気になるが、理解したくない気持ちのほうが強いです。
……大丈夫!あと少しのことなんだから、何がどうでも!!
話が済んだところでピエールの視線の圧力が強まってヘンリーが渋々私を離し、マリアさんたちの
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