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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
九十一話:神の試練
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を目指します。
 鱗の盾があったので、いまだに皮の盾だった私が持ち換えて。
 ピエールがデフォルトで持ってた盾も、鱗の盾程度の守備力はあるという話だったので。

 この塔で出現するホイミスライムは、ここを逃すとしばらく会えないので、ゲームなら馬車待機の回復要員として粘ってゲットするところですが。
 現実問題として、回復だけの仲間の必要性を、現時点で感じないというか。
 レベルとの関係はよくわからないが、十年の修業の成果で私の魔力がかなり上がって、ちょっとやそっとじゃ切れないし。
 私になにかあって当座を凌ぐ必要が出たとしても、ピエールがいるし。
 特に今はマリアさんがいるから、レベル1のホイミンを守りながら攻略するのも厳しいので。ゲームみたいに一人で馬車に向かわせて、大丈夫とも思えないし。
 ホイミンも可愛いので少々残念ではあるが、また機会があればということにしよう。

 とか考えてる間に、ヘンリーが怪我をしたようです。
 討ち漏らしてこちらに向かって来そうになった魔物を体を張って止めて、その隙にピエールが倒して戦闘は終了しましたが。

「ヘンリー!大丈夫?治すから、こっち来て」

 普段なら、自分から寄って行くところですが。
 マリアさんを連れて前に出ることも、一人で置いて行くこともしたくないので呼び寄せます。

「うわ、結構派手に切れてるね。痛かったでしょ?少しくらいなら、こっちに来ても大丈夫だから。無理しないで」

 平気そうな顔で歩いてきたヘンリーでしたが、怪我の状態を見れば痛くないわけが無いという有り様で。
 治しながら、気遣いますが。

「そっちにやったらお前が無理するだろ。俺なら、大丈夫だ」

 無理するのがヘンリーになるか私になるかの違いなら、別にヘンリーがしなくてもいいのに。
 そもそもこっちに来たからって、必ず私が怪我するとも限らないのに。

 でも、そこで私が失敗したらマリアさんが怪我するんだから、やっぱり頑張ってもらったほうがいいのか。

「ごめんね。ありがとう」

 状況的に仕方なくても、痛い思いをしてるのはヘンリーなので。
 これならマリアさんをヘンリーに任せて私が前で戦ったほうが良かったかなあ、と少々の後ろめたさを感じつつ、上目遣いで見上げると。

「だから大丈夫だって。お前じゃなくて、良かった」

 微笑んで言いながら一瞬私を抱き締め、すぐに前に戻って行くヘンリー。

 ……なぜ今、抱き締められたのか。
 最近、スキンシップ激しくないか?
 どうせラインハットまでのことだと思って、色々と油断しすぎただろうか。
 マリアさんもいるのに、その辺は気にしないのか。

 と思って横目で見ると。

「まあ……。ヘンリーさんたら、積極的……」

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