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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第47話 理不尽な世界
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だが、キリトはただ、大丈夫とだけ言う。
そして、リュウキも脚を止めず、そのままの足取りで止まらない。賊の連中は皆がソードスキルを発動。猛り狂った笑みを浮かべ我先にと走り、短い橋の上で。
「オラアアアアッ!!!!」
「死ねえええええ!!!!」
「くたばれやあああ!!!!」
その怒声と共に、リュウキの身体縦横無尽に斬りつけた。その攻撃は、一度では無く、何度も何度も切っ先がリュウキの体を貫いた。
デフォルト技だけじゃなく、時にはソードスキルも使う。そしてプレイヤー間の遅延を防ぐ為にスイッチを繰り返しながら1人1人が攻撃、示して、秒間およそ10連撃以上をリュウキに叩き込んでいた。
シリカには、その剣筋から生まれた赤い筋がまるで、血の後のように思えた。
「だめえええええ!!!!! リュウキさぁぁぁぁん!!!!!」
思わずシリカは両手で顔を覆いながら絶叫をした。だけど、キリトが優しく 両肩を掴んで言った。
「シリカ、落ち着いて……。ほら、見て リュウキのHP。判るか?」
キリトの言葉に、僅かずつ、ながら落ち着きを取り戻したシリカは震えながら、リュウキのカーソルを見つめた。あれだけの攻撃を受けたんだ。もう、どれだけ減っているのかわからない。
シリカは見る事すら怖かった。ピナの時の様に硝子片になってしまうリュウキを見たく無かったから。
どうにか、リュウキの事を見る事が出来たその時、ある異常に気がついた。
「あ……あれっ? い、いったい、どういう……こと?」
見てみたリュウキのHPゲージ。それが、全く減っていないのだ。いや……動いているように見える。
でも……減少の幅は1mmにも満たなく、減っているのも、まるで目の錯覚では無いか? と、思える程の減少だった。
やがて、攻撃を加えていた男達もこの異常な状況に気がついた。そして、ロザリアも戸惑いを隠せなかった。
「あんたら! なにやってんだ! さっさと殺しな!」
苛立ちを含んだロザリアの命令に再び剣を構えたが。
「……無駄だ」
そう言葉を発した直後にリュウキの身体が一瞬ぶれた。シリカにはそう見えた。
それは、リュウキと対峙していた男達も同様だった。消えた様に見えたのだ。
そして、リュウキの姿に気づいたその時には。
複数の金属音が響き渡ったと同時に、前方にいた4人の武器、それらが全てへし折れていたのだ。へし折れた剣は、その全てが硝子片となって消え去っていた。
「なっ……、い、いったい 何しやがった?」
横で見ていた男はわからない。本当にただ、消えただけにしか見えなかった。そして、消えた次の瞬間、武器を全て壊された。
ロザリアも、その異常な光景に
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