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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第46話 タイタンズハンド
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けどー」
シリカの顔を見つめながら、ちろりと舌で唇を舐めた。行動の一つ一つが嫌悪感を呼ぶ。
「一番楽しみな獲物だったアンタが抜けちゃうから、どうしようかと思ってたら、なんかレアアイテムを摂りに行くって言うじゃない? それに、今が旬だからとってもいい相場なのよね。《プネウマの花》は。情報はやっぱり命よね〜」
そこで、言葉を切りリュウキ、そしてキリトの2人の顔を見た後。
「でもさぁ……そこまで気がついててノコノコその子に付き合うなんて……馬鹿? それとも身体でたらしこまれちゃったの? アイドルちゃんだからね〜?」
そのロザリアの侮辱に シリカは視界が赤くなるほど憤りを覚えた。思わずシリカは、短剣を抜こうとしたが、リュウキに肩を掴まれた。
「いや……どっちでもない。本当は1人での筈だった。だが……この男とオレはどうやら、仕事がバッティングしたようなんだ」
キリトの方に視線を向けるリュウキ。
「はぁ? 仕事?」
ロザリアはその意味、それがわからないようだった。
「そうだ。アンタ、10日前に≪シルバーフラグス≫って言うギルドを襲ったな? メンバー4人が殺されて、リーダーが、そして街で待機していたプレイヤーだけが生き残った」
それは、思い出しても胸糞悪い事件だった。
泣きながら……必死に頼み込んでいた彼女を考えると更に憎悪を呼ぶ。
「……ああ、あの貧乏な連中ね?」
ロザリアは頷いた。
「オレは、街に残っていた彼女から。コイツはリーダーから、其々依頼された。泣きながら毎日朝から晩まで、最前線のゲート広場で仇討ちをしてくれる奴を探していた」
シリカはこの時……リュウキのその凍てつくかのような言葉の雰囲気にゾクリとした。それは、隣にいるキリトの表情からも感じる。2人に触れるものは全て切り刻む鋭利な刃物の様な気配を感じる。
あの優しかった、そして初々しいとまで思った姿はもう何処にもなかった。
「……それにな、そいつらは共に言ったんだ。アンタ等を殺さず、黒鉄宮の牢獄へ入れてくれってな。―――あんたに奴の気持ちが解るか?」
仲間達を殺されたのに、相手は殺さないでくれ、と言った。例え、許されない相手でも、殺したいとまでは思わなかった様なのだ。
「わかんないわよ」
めんどくさそうにロザリアは答えた。
「何? マジになっちゃって馬鹿みたい。ここで人を殺したって ホントにその人が死ぬ証拠なんてないし。そんなんで 現実に戻ったとき 罪になるわけないわよ。だいたい、戻れるかどうかもわかんないのにさ。正義? 法律? 笑っちゃうね、アタシそう言う奴が一番嫌い。この世界に妙な理屈を持ち込む奴がね」
ロザリアの目は凶暴そうな光を帯びた。
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