第140話 10の惑星
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銀色の光が消えた。光が消えた後でも、私達はしばらくそこから目を逸らす事が出来なかった。最初に口を開いたのはリョウだった。
リョ「ブ、『ブラックテンプラネット』の、ふ、封印が・・・と、解かれた・・・」
途切れ途切れに言うと、ガクンッと地面に膝を着いた。
ウェ「ど、どど、どうしよう・・・」
ト「あわわわわぁ・・・」
ウェンディとトーヤは顔が青ざめている。
エ「くそっ!もう、どうにもならないのか・・・」
ル「エルザ・・・」
ショ「・・・・・」
エルザは硬く握った拳で地面を殴る。ルーシィは声を掛けるけど、その声は今のエルザには届いていない。ショールはずっと俯いたまま。
ユ「う、宇宙は・・ど、どうなっちゃうの・・・?」
グ「・・・・・」
ユモはガクガク震え、グレイもショールと同じように俯いたまま。ハッピーもシャルルもフレイも私も何も言葉に出す事が出来ない・・・皆暗い表情をしている。
ナ「まだ終わりじゃねぇぇぇぇぇっ!!!」
ただ1人除いて・・・口から炎を噴出しながらナツが叫ぶ。全員ナツの方を振り返る。
ナ「まだ封印が解かれたばかりだろ?急いで行けば、まだ間に合うかもしれねぇだろっ!簡単に諦めてんじゃねぇぞお前等ァッ!!それでも妖精の尻尾の魔道士かぁっ!!!」
ナ以外「!!!」
ナツの言葉で全員が目が覚めた。リョウは立ち上がると、
リョ「ナツの言うとおりだな。」
シャ「こんなところでクヨクヨしてじゃダメよね。」
ハ「あいっ!」
グ「クソ炎にしちゃあ結構良い事言うじゃねぇか。」
ナ「んだとグレイッ!もういっぺん言ってみろっ!」
マ「褒めてんだよ。」
フ「そんなにカッカするなって。」
いつの間にか、皆に笑顔が戻っていた。何でだろう・・・?「もう終わりだ・・・」って思っても、ナツの言葉を聞くと、なぜか勇気が出る・・・!ナツには、皆を勇気づける何かがあるんだ・・・!
エ「よしっ!急いで湖の所に戻るぞっ!」
エ以外「おぅっ!!!」
エルザを先頭に、私達はさっきの湖の場所に向かって全速力で走った。途中でナツが私の方に振り返った。
ナ「ぜってぇ〜に、阻止しような。」
少しネコ目気味の目に、白い歯を見せて笑う。私もそれにつられて笑って、
マ「もっちろんっ!」
と笑い返し、ナツの拳と私の拳をぶつけ合った。
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