暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
39話:それぞれの夢(ねがい)
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当たらないのだろう。
だが、一番不可解なのは……妹、真希の存在だ。
自分、門寺士に妹は存在しない。兄も弟もいない、生粋の一人っ子の筈だ。それなのに、母も父も妹の存在を当たり前のように捉えている。
「ん〜…わからん…」
頭を必死になって捻るが、結局結論には至らず、母に呼ばれ朝飯を食う事になった。
「それじゃ、行ってくるね」
「うん!いってらっしゃい!」
先に出て行った父の後を追うように、母が仕事場へ向かっていく。
「今日はお兄ちゃん、休みなんだっけ?」
「そう、みたいだな」
まぁ休みなら好都合だ。色々確認しながら過ごせる。
「ま、洗濯でもしとくか…」
「お兄ちゃんが…洗濯…!?」
「おい……」
とまぁ、色々やって過ごした訳だが……
「ふぅ……」
「お兄ちゃん、なんでそんな手際いいの…?」
「兄だって本気を出せばこんなもんだ」
いままで本気じゃなかったんだ…、などと呟きながら手伝ってくれた真希は先にベランダから家に戻る。俺も洗濯箱を片手に、家へ戻ろうと一歩を踏み出した。
―――その時だ。
『久しぶりだのう』
背後から声が聞こえたと思った瞬間、世界は灰色に塗り替えられる。風ではためいていたタオルが途中で止まる。どうやら、時間まで止まったようだ。
そんな事をできるのは、考えられる可能性としては一人。そして、先程の声も、どこか聞き覚えがある。
俺はゆっくりと振り返り、その声の人物を見る。
真っ白い服に身を包み、その威圧感のある巨漢に少し長めにたくわえたヒゲ。威厳たっぷりに立つその姿は、まさに圧巻。
「……そうだな、年数にすれば約九年ぶりか」
「うむ…もうそんなになるか。時間とは早いものだな」
そう言いながら、ヒゲをなぞるように触る。俺はその光景にため息をつく。
「今更何しに来たんだよ……」
―――神様よぉ…
俺がそう言うと、目の前の人物―――もとい神はヒゲを触りながらニヤリと嫌な笑顔を見せてきた。
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