暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
39話:それぞれの夢(ねがい)
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をつける。その間に、母(仮)は手を顎に当てて、小さくうなり声を出していた。
「どうしよう…槍でも振ってくるのかしら…」
「槍!?」
「となると家の補強もしなきゃ。鋼鉄足りるかしら…?」
「対処する気かよ!?しかも意外と本格的!?」
母(仮)の呟きに、俺はそんなキャラでもないのに思わずツッコミを入れてしまう。槍って、俺どんな目で見られてる訳!?
はっ、でもこのボケ……以前俺がなのはに使ったやつじゃないのか!?まさか…血は争えないとでも言うのか!?
「たいちょー!ただいま確認したN○Kによると、今日は雲一つない快晴になるそうです!やはり世の中可笑しくなってるであります!お兄ちゃんがこんななのに快晴だなんて、あり得ないであります!」
「いいじゃん快晴で!なんかほんと俺の扱い酷くない!?てか口調可笑しくなってねぇ!?」
「何やってるのよN○K。今日の天気だっていうのに、ちゃんと予報しなさいよ」
「なんでそんな反応になるの!?俺そんなに可笑しい事してる!?ていうか、今すぐN○Kに謝れ!」
天気予報はどこもあんまり変わらないだろうが、俺はN○Kを一番信用している!
「朝っぱらからギャーギャーピーピー五月蝿いぞ。なんの騒ぎだこれは?」
普段はボケ担当の俺がツッコミへ回されるという屈辱的な仕打ちを受ける中、新たな人物がリビングへやってくる。
察しのいい人はもうお分かりだろう。その人物とは、母(仮)と同じく写真で見た顔。つまり、どうやら彼は俺と真希の父親らしい。
「あ、お父さん!」
「ん、おはよう真希。母さん、朝飯は?」
「今から作りますから、待っててください」
「おう」
父(仮)はそういうと、ドカッと椅子に座り新聞を広げる。その勇ましさと言ったら、まさに父親そのもの。……いや、父親なんだろうけど。
「……よし…」
「?どうしたのお兄ちゃん?」
「一旦部屋に戻る」
俺はそれだけを言い残し、俺は踵を返す。
「…部屋に戻って二度寝するんだね。うん、いつも通りのお兄ちゃんだ」
「おい…」
部屋に戻りパタンと扉を閉め、俺はすぐさま部屋を物色し始める。本棚には漫画本や教科書。数学がTAなどと分かれていなかった事から、予想通り俺は中学生らしい。
そしてようやく見つけたのは、目的の物―――アルバムだ。そこには小さな頃の俺……いや、元の頃の俺がいる。そして……その横には我が妹、真希。そして……フェイトを含めたなのは達四人の姿があった。
「なんでだ…?」
死んだ筈の母と父がここにいるのはおそらく…“夢”だから、だろう。なのはが存在するのは、ここが“もし二人が生きていたら”、という世界だからだろう。おそらく、俺は魔法には関わっていない。だからトリスが見
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