暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
39話:それぞれの夢(ねがい)
[4/6]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
し、口調も別に何処も可笑しくはない筈……
「……………」
「って、あ、あれ…?」
だが、妹(仮)の反応は、何かあり得ない物を見たかのようなものだった。目を全開で見開いて、口も半開きになっている。
「……お、お兄ちゃんが…」
「え?」
「お兄ちゃんが私より早く起きてきた上に、自分で料理をしようだなんて…!」
「な、なん…だと…!?」
ようやく動いた妹(仮)の口から出たのは、驚きの一言だった。彼女にとって俺は自分で料理もしないし、朝も遅いらしい。可笑しくないと思っていたこと全てが可笑しかったのか……
「お、お兄ちゃん大丈夫?熱とかない?」
「な、なんでそうなる…!?」
「兄を心配しない妹なんていないよ」
そう断言しながら彼女は俺の元へ歩み寄り、額に手を伸ばしてきた。
「っな!?」
「ん〜…、別に熱はないみたい……」
それに俺は反応できず、不用心にも妹に額を触られてしまう。
熱がない事がわかり、彼女はそれでも不思議そうに頭をかしげる。
「じゃあなんで……」
「あら、朝から仲がいいわね、二人とも」
だが、彼女の疑問の声を遮るように、また新たな人物が言葉を発する。俺は妹(仮)から視線を外し顔を上げ、妹(仮)の後ろにいる人物を見る。そして、その声の主を見て、俺は不覚にも体をビクリと跳ねさせた。
何故か、それは彼女の姿が写真で見たこの俺、門寺士の母親と同じだったからだ。
「あ、お母さん!」
「おはよう、
真希
(
まき
)
。朝から元気ねぇ、あなたは」
俺の前にいた妹―――もとい真希は、振り返るや否や走り出し、さっきの声の主―――真希が言うには母親―――にだきついた。
「おはよう。今日は早いのね、土曜日なのに」
「え、あ、まぁ…ね」
急に声をかけられ、俺は曖昧に答えてしまう。しかし母(仮)はそれを別に気にする事なく、そのまま台所へ向かう。
「ねぇねぇお母さん、聞いてよ聞いて!お兄ちゃん、今日は私より早く起きたんだよ!日曜でもないのに!」
「人間、たまには体が気まぐれな事をするもんよ」
しかしこの母(仮)、意外にも酷い事を言う。何故かこの二人は、俺は遅く起きる人間だと認知されているようだ。
でもまぁ、そこまで気にしている様子では……
「それだけじゃないんだよ!お兄ちゃん、自分で料理を作るなんて言うんだよ!」
そう思っていた矢先、真希の言葉に母(仮)はピタリと動きを止めた。その表情は、先程の真希の驚きように類似していた。やはり親子だからか?
「真希、すぐにテレビつけて、天気予報やってるチャンネルに合わせてちょうだい」
「ら、ラジャー!」
母(仮)に言われ、真希はすぐさまテーブルの上にあるリモコンを手に取り、電源ボタンをおしてテレビ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ