暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
39話:それぞれの夢(ねがい)
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「はい。なんですか、フェイト?」
「アリ、シア…?」
「うん」
本来はいない二人、リニスとアリシア。それなのに今、二人は確かにここにいる。
何故か、そんな事を考えていると、リニスがクスッと笑みをこぼした。
「訂正します。今朝はフェイトもお寝坊さんのようです」
「あはは…!」
リニスはそういうと、パンッと一回手を叩き、言葉を続ける。
「さ、着替えて朝ご飯です。プレシアはもう、中庭のテーブルについてますよ」
「っ!?」
「は〜い!」
リニスの言葉に、私は目を見開いた。
プレシア……母さんが、いる。
その事に、私は不安を隠せなかった。
アリシアと一緒に服を着替えて、中庭へ。そこには緑の中にポツンと建つ建物とその下にあるテーブル、そしてそこに座る……母さんがいた。
「ママ、おはよう!」
「おはよう」
「おはよう!」
「おはよう、アルフ」
アリシアとアルフは母さんに元気に挨拶を交わす。リニスも二人の後に続くように、プレシアの側まで行く。私も不自然じゃないように、少し早足で向かう。
「フェイト、おはよう」
「ぁ……うん、お、おはよう…ございます…」
「?どうしたの、フェイト?」
でもどこか不自然だったみたいで、母さんに声をかけられてしまう。
だけど、やっぱり直視できない。私は顔を俯かせたまま、母さんの横を通ろうとした。だけど、その途中でリニスが私を肩を掴んで止めた。
「どうやら、何か恐い夢を見たらしくて…今朝からこんな調子なんですよ」
「あら、そうなの…?」
そしてリニスは、私を半ば無理矢理母さんに向けさせる。顔を俯かせたまま、私の体は緊張を解かない。それどころか、それをより強くしていた。
そこへ急に伸びてきた手。思わず離れ、私は顔を上げる。
「あっ……恐い夢を見たのね。でも大丈夫よ。母さんも、アリシアもリニスも、皆あなたの側にいるわ」
「プレシア、アタシも〜!」
「ふふ、そう、アルフもね」
母さんの言葉に、少し不満そうに声を上げるアルフ。
「まぁ、朝食を食べ終わる頃には、悪い夢も覚めるでしょう」
「さ、席について、いただきましょう」
―――違う…。これは、夢だ
アリシアや母さんが朝食を食べる中、私は一人、ただ今の状況を考えていた。
―――母さんは私にこんな風には、笑いかけてくれなかった
私に見せていた表情は、どうにも言い表せない、でも怒りの感情の含んでいるものだった筈。士のおかげで、最後に笑いかけてくれたけど……それが本当に最後だった。母さんはもう、いない。
―――アリシアやリニスだって、もう……
アリシアもリニスも、事故で亡くなっ
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