暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
真実は悲しき氷の刃
[5/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

倒れ、起きあがるリオンの顔面に靴先をぶつけ、そこに蹴りを入れた。
続いて左拳、頭突き、と次々に攻撃を決めていく。

「がっ・・・はァ!この俺が、グレイごときに血を流すなど・・・あってはならんのだ!」

よろよろとよろめきながら、リオンが右手に魔力を集中させる。

「アイスメイク、白竜(スノードラゴン)!」
「ぐあぁっ!」

氷の竜はグレイをガブッと噛む。
が、グレイは力を入れ、氷の竜を砕いた。

「無駄な魔力は使わせんでほしいな・・・俺はこの後、デリオラとの一戦が控えてるんでな」
「させる・・・かよ・・・」
「どう足掻いたところでデリオラは間もなく復活する。もう誰にも止められんぞ・・・」
「絶対・・・止めてやる・・・」

リオンがマントを脱ぎ去る。

「お前がこんな所で這いつくばってる今まさに・・・ザルティは月の雫(ムーンドリップ)を行っているというのにか?」

それに対し、グレイは笑みを浮かべた。

「ナツをナメんなよ」








一方その頃、こちらは月の遺跡地下。
氷に閉じ込められた悪魔デリオラの前に、ザルティはいた。

「いよいよか・・・」
「見つけたぞ」

ニヤリと微笑んでいたところに、自分のとは違う声。

「とりあえず、燃えとけぇ!」

ナツが全身に炎を纏い、勢いよく飛び込んできた。

「ほっほー、愉快な売り言葉ですなぁ」

それをザルティはバッと跳んで避ける。

「しかし、何故ここがお解りに?」
「俺は鼻がいいんだよ。ちなみにお前は女の香水の匂いだ」
「ほっほっほっ」

近くの岩に乗るザルティ。

「私はねぇ・・・どうしてもデリオラを復活させねばなりませんのですよ」
「やめとけやめとけ、もう無理だ」
「おや?なぜに無理と?」
「グレイがアイツをぶっ飛ばす。俺がお前をぶっ飛ばす。100万回な。それで終わりだ」

指を指し、そう言うナツ。
が、ザルティは全く動じていない。

「そうでしょうかねぇ?」

ザルティはデリオラに視線を向ける。
つられるようにナツも視線を向け・・・目を見開いた。

「ひ、光!?え!?誰かが上で儀式やってんのか!?」









ここは月の遺跡の上。
そこでは、月の光を集めていた。

「おおーん、おおーん」

・・・トビーが1人で。








「たった1人では月の雫(ムーンドリップ)の効果は弱いのですが、実はすでに十分な量の月の光が集まっております。あとはキッカケさえ与えてあげれば・・・ホラ・・・」

ザルティが言ったと同時に、ビチャっと氷が溶ける。

「うおおっ!?大変だ!デリオラの氷が溶けてきた!くそっ!しく
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ