真実は悲しき氷の刃
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倒れ、起きあがるリオンの顔面に靴先をぶつけ、そこに蹴りを入れた。
続いて左拳、頭突き、と次々に攻撃を決めていく。
「がっ・・・はァ!この俺が、グレイごときに血を流すなど・・・あってはならんのだ!」
よろよろとよろめきながら、リオンが右手に魔力を集中させる。
「アイスメイク、白竜!」
「ぐあぁっ!」
氷の竜はグレイをガブッと噛む。
が、グレイは力を入れ、氷の竜を砕いた。
「無駄な魔力は使わせんでほしいな・・・俺はこの後、デリオラとの一戦が控えてるんでな」
「させる・・・かよ・・・」
「どう足掻いたところでデリオラは間もなく復活する。もう誰にも止められんぞ・・・」
「絶対・・・止めてやる・・・」
リオンがマントを脱ぎ去る。
「お前がこんな所で這いつくばってる今まさに・・・ザルティは月の雫を行っているというのにか?」
それに対し、グレイは笑みを浮かべた。
「ナツをナメんなよ」
一方その頃、こちらは月の遺跡地下。
氷に閉じ込められた悪魔デリオラの前に、ザルティはいた。
「いよいよか・・・」
「見つけたぞ」
ニヤリと微笑んでいたところに、自分のとは違う声。
「とりあえず、燃えとけぇ!」
ナツが全身に炎を纏い、勢いよく飛び込んできた。
「ほっほー、愉快な売り言葉ですなぁ」
それをザルティはバッと跳んで避ける。
「しかし、何故ここがお解りに?」
「俺は鼻がいいんだよ。ちなみにお前は女の香水の匂いだ」
「ほっほっほっ」
近くの岩に乗るザルティ。
「私はねぇ・・・どうしてもデリオラを復活させねばなりませんのですよ」
「やめとけやめとけ、もう無理だ」
「おや?なぜに無理と?」
「グレイがアイツをぶっ飛ばす。俺がお前をぶっ飛ばす。100万回な。それで終わりだ」
指を指し、そう言うナツ。
が、ザルティは全く動じていない。
「そうでしょうかねぇ?」
ザルティはデリオラに視線を向ける。
つられるようにナツも視線を向け・・・目を見開いた。
「ひ、光!?え!?誰かが上で儀式やってんのか!?」
ここは月の遺跡の上。
そこでは、月の光を集めていた。
「おおーん、おおーん」
・・・トビーが1人で。
「たった1人では月の雫の効果は弱いのですが、実はすでに十分な量の月の光が集まっております。あとはキッカケさえ与えてあげれば・・・ホラ・・・」
ザルティが言ったと同時に、ビチャっと氷が溶ける。
「うおおっ!?大変だ!デリオラの氷が溶けてきた!くそっ!しく
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