真実は悲しき氷の刃
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「え・・・えもの!?」
ナツとルーの獲物発言にグレイは目を丸くする。
「アイツは俺とルーが倒すんだよ!」
「な・・・!俺にケジメつけさせてくれって言ったじゃねーか!」
「『はい了解しました』なんて僕もナツも言ってないよ」
「テメェ等・・・」
「お?やんのか?」
「手加減しないよ」
ナツが挑発的な笑みを浮かべ、ルーがぶんぶん拳を振り回す。
すると、グレイはナツの胸倉を掴んだ。
「アイツとの決着は俺がつけなきゃならねぇんだよ!」
それを聞く2人の表情は変わらない。
「死ぬ覚悟だって出来てんだ!」
が、それを聞いた瞬間、ナツは自分の胸倉を掴むグレイの腕を掴む。
ルーはいつもの笑顔を消し、グレイを睨んでいた。
「死ぬ事が決着かよ、あ?逃げてんじゃねぇぞ、コラ」
「生き死にだけが決着じゃないって言ったの、グレイでしょ?」
ナツとルーの言葉に絶句し、呆然とするグレイ。
すると、突然遺跡が揺れ始めた。
「な・・・何だ!?」
その音は、遺跡の外にまで伝わっていた。
ルーシィ、エルザ、ティア、ハッピーは、先ほど草むらから飛び出して来た覆面集団を全員倒し終えたところだった。
「何の音だ?」
「エルザ、遺跡が・・・!」
「そんな・・・」
ルーシィは呆然と遺跡を見た。
「傾いていた遺跡が・・・元に戻ってる・・・」
「ど・・・どーなってんだ!?」
「一体何が起こったの!?」
そう言いながらバンバンと足を勢いよく踏み鳴らすナツとルー。
「こ、これじゃ月の光がまたデリオラに・・・」
「お取込み中失礼」
すると、先ほどグレイが入ってきた氷の壁に開いた穴から、ザルティがやってきた。
「ほっほっほっ、そろそろ夕月が出ますので、元に戻させてもらいましたぞ」
「ザルティ、お前だったのか」
「な・・・何者だ、コイツ・・・」
何者かより、ナツには気になる事があった。
「俺とルーがあれだけ苦労して傾かせたのに・・・どうやって元に戻した!?」
「ほっほっほっ」
シカト。
「どうやって戻したーーーーーーーーーーーっ!」
くわぁっと凄い勢いでそう叫ぶナツ。
だが・・・。
「さて・・・月の雫の儀式を始めに行きますかな」
「シカト」
ザルティはとっとっとっと無視して走り去っていってしまった。
それにカチーンときてしまったナツは。
「上等じゃねぇかナマハゲがぁ!」
口から炎を吹き出し、思いっきりキレた。
「ほっほっほっ」
「待てやコラーーーー!」
それでも走り去るザルティをナツは追いかける。
「ナツ!」
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