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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第四八幕 「アリーナの中の戦争」
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その間相手の動きに合わせて狙撃銃を撃ち込む。無駄弾は撃たず、しかし相手に休む暇も与えずに絶えず誘導を続ける。そして接近は許さない。
常に背後に照準を向けたまま相手の攻撃を避け、なおかつ位置取りや機体間距離を一定に保ち続けるその手際はこの3日間この状況を想定してひたすら練習していた成果だ。・・・というか一撃でも食らえばその時点で佐藤さんのリタイヤが決まるようなものなのでそういう戦法を取らざるを得ないのだが。
レーゲンのレールカノンは遠距離砲撃用。弾丸にはドイツ謹製特殊徹甲弾が詰まっているため直撃を受けたら最悪の場合一撃でテーレッテーである。ワイヤーブレードは6本もある上にうっかり捕まったらそのまま引き寄せられてプラズマ手刀確定だ。当然接近戦を挑めばプラズマ手刀の餌食であることは言うまでもない。
プラズマと言えば電気の仲間みたいなイメージがあったりなかったりかもしれないが、実際には固体・液体・気体に続く物質の第四の状態の総称である。
で、何が問題かというとその温度だ。プラズマは超高温。業務用のプラズマ切断機でもプラズマの当たった部分は数万度を超えてあっという間に対象を溶解してしまうし、核融合とかで使われるプラズマは1億度を超える。それがIS用にされたとあってはその威力は計り知れない。そんな物騒なものを刀身として固定させるというのは第3世代には届かずともとんでもない技術である。
早い話が、手刀を食らったらISの装甲が溶断されて戦いどころかISそのものがおじゃんになるのだ。
(さすがに競技用に出力落としてあると思うけど・・・レーゲンそのものは軍用機、威力がシャレにならないのは変わりないからね・・・あーヤダヤダ)
「ふーむ・・・いい動きだ。レーゲンの長距離武装がレールカノンしかない事に加え、後で織斑と合流するまでのエネルギー・弾薬温存も加味している・・・ううむ、佐藤さん。ハーゼに来ないか?待遇は応相談だぞ?」
レールカノンを撃ちながら顎に指をあて勧誘を始めるラウラに佐藤さんは苦笑しつつアバレスタの弾丸とともに返答する。残念ながら軍人などという責任と義務の伴う職業は御免だ。
「や、意外と日本に愛着あるもので。ゴメンネ?」
「・・・ならば、こういうのはどうだ?私がこの試合で私が佐藤さんを倒せたら一考するということで」
「えーヤダよー、だってラウラちゃんの武器はどれも一発で私を倒せるのにそんなの不平等ジャン?」
「フム。ならばそれを解決しよう」
「ほへ?」
その言葉と同時に佐藤さん操るラファールが警告を放ち、その脇を熱量と破壊力を持った”何か”がすり抜ける。やや遅れて、ラファールの優秀な戦闘補助システムはそれが超高圧ビーム兵器による射撃であったことを告げた。・・・佐藤さんの知る限り、ドイツ軍では粒子砲の開発はそこまで進んでいな
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