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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第四八幕 「アリーナの中の戦争」
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前回のあらすじ:病弱少年、変革の時?
獲物に食い掛かる時を今か今かと待ち構える4の鋼鉄の巨人達。その手に持つ無骨な武具と周囲を囲む他の人間たちの熱狂する姿はさながら古代ローマの剣闘士の戦いのようだ。野蛮で原始的、暴力と血によって退屈に殺された市民たちを魅せるそれと本質は同じだ。違うところがあるとすれば、その鋼鉄の巨人の存在そのものと、そして基本的に血が流れないことくらいのものだろう。
この星で唯一大量殺戮を行うといわれている生物、人間のみが喜ぶであろう戦い。彼らの持つ武器がひとたび振るわれれば、あるいは火を噴けば、たとえ相手が象だろうと熊だろうと案山子よりも簡単になぎ倒すことのできるだけの力を持ちながら、それでも人類はその先にある強さを求めようとする。
では、その闘争の先にあるものとは。人類全てを死滅させてなおあり余る核の炎の、その先を得た人類は何を成し、どこへ向かうのか。
「やってみなきゃ結果はわからない、っていうセリフ・・・真理だよね」
そう呟く佐藤さんの目には、彼女にしては珍しく相手を射抜くような鋭さがある。その言葉に応えるように、今まで腕を組んで目を伏せていた箒が口を開いた。
「それについては同意するぞ、佐藤さん。だから貴方にも一夏にも油断をする気はさらさらない」
「当たり前だろ箒!手ぇ抜いたら・・・後ろからバッサリだ!」
「ふむ、背中の傷はブシの恥、だったか?怖い怖い・・・せいぜい斬られんようにうまく立ち回るとするか」
嘯くラウラは一見リラックスしているようにも見えるが、実際には少し違う。軍人として自然体で戦いができるよう自分の感情をコントロールできているがゆえの余裕である。こういった部分でも彼女がIS同士の戦闘に慣れていることが伺える。
≪試合開始5秒前。4・・・≫
「打ち合わせ通りにね、織斑君」
「そっちもしっかり頼むぜ!」
佐藤さんチームの作戦立案は全て佐藤さんがこなしている。頭脳労働を全部任せてしまった手前、戦いでは自分がきっちり佐藤さんを勝ちに導かなければならない、と一夏は展開した雪片弐型を握る手に力が籠る。
≪3・・・2・・・≫
「では、手筈通りにな」
「善処するよ、篠ノ之」
対する箒、ラウラチームは事前の打ち合わせは多少したが作戦よりもより直接的な連携の動きを重点に置いている。戦いは生き物、だから臨機応変に動くために細かい作戦はあえて立てなかった。
≪1・・・試合開始!≫
戦いの幕が開いた。会場中の全員の意識がたった4機のISに集中する。
瞬間、白式が弾けるように箒の打鉄に突っ込んだ。その速度、まさに風の如く。瞬時加速を上回るほどの爆発的加速に箒とラウラの目が驚愕に見開かれた。
「・・・速いッ!!」
「どぉぉ
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