第壱章 【転入編】
男子校×全寮制=薔薇がさく 【第三話】
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た。
それに少しだけ肩の力が抜ける。
「おーい、静かにしろー。 朝比奈、自己紹介して」
いくらかクラスが静まり、どこかキラキラした目達に見つめられる。
「今日からB組になる朝比奈伊吹です。まだ学園に慣れてへんので、いろいろ助けてくれると嬉しいです。よろしくお願いします」
安心したからか、自然と笑顔をつくれた。
その途端、クラス中の人が俯いてぷるぷるしていた。なんでやろ?
「ちょっ、俺たち超幸運じゃね?」
「うんうん!すごい美人だし、なんか良さそうだよ」
「笑顔が可愛いね〜。ボクあの子の親衛隊ができたら入ろーっと」
クラスメイトの声はごちゃ混ぜになって伊吹には届かなかったが、なんとなく歓迎されているようでホッと胸をなで下ろしたのだった。
「朝比奈の席はあそこだ。おい、一条、今日1日は教科書とか見せてやってくれ」
「はいよ〜。朝比奈君、こっちこっち」
ちょいちょいと手を招かれて行った席は、椎名の斜め前だった。
イスを引いて座ったのを確認すると、担任の先生は「一時間目は学活で、副担任の西先生がきてくれるからな〜」と言って教室を出て行った。
すると、ガタッと一斉にクラスメイトに囲まれる。
「ねぇねぇ、朝比奈君って関西から来たの?」
「かわいいね〜。恋人とか居る?」
「朝比奈君って昨日和服着てたよね!?」
いっぱい質問されて困っていると、横の席の一条君が「はいは〜い、質問は1人一個ずつねん」と仕切ってくれて助かった。
緊張していたが、なんとかクラスに馴染めそうで良かった。
一時間目の予鈴が鳴ると、みんな満足そうに自分の席に帰っていった。
「朝比奈君、はじめまして。俺、一条翼ね〜、よろしく」
一条君が爽やかな笑顔で自己紹介してくれた。
「よろしく。今さっきはほんまに助かったわぁ。ありがとぉ」
手を握り返しながら苦笑した。
話を聞くとどうやら椎名の友達らしく、メールで俺のことを聞いていたらしい。
ちょっと恥ずかしくなって俯いたが、言ってたとおりの子で良かったと言われ苦笑したのだった。
____________________________
【おまけ:椎名と一条のメール】
to 一条
sb 転入生のこと
僕の部屋に転入生がきたよ。
美人だし、いい子だった。
to 椎名
sb マジでか
どんな感じに?kwsk
to 一条
sb 僕が嘘をついたことが今までにあったか?
見た目は美人だよ。肌はすべすべだし、おめめぱっちりで、鼻もちょこんとしてて、なにより唇がね。思わずつつきたくなる感じ。
でも話すと無邪気だよ。かまいたくなる。ドSな奴からしたらいじりたくなるのかな。
あと結構、スキンシップ激しいかも。
to 椎
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