第138話 3つの炎
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風も吹かない・・・鳥や、動物達の姿も見えない・・・コロールの森は、まるで音が消えてしまったみたいに静かだった。唯一聞こえるのは、私達の足音と、呼吸と、
ナ「敵ィィィ!どこだぁぁぁぁぁっ!!」
マ&ハ&フ「どこだぁぁぁぁぁっ!!」
森中に響き渡って木霊する私達の声。さっきからずぅーっとこうやって叫んでいるのに、敵の姿は全然見えない。
ナ「くっそ!どこに隠れてるんだよっ!」
フ「急がないと、『ブラックテンプラネット』の封印が解かれちまうっ!」
マ「それに、トーヤの魔力も・・・!」
まさに私達は崖っぷち。その時、
ハ「ひょわぁっ!」
マ「ひょおーーー!」
いきなりハッピーが変な声出すから私まで変な声が出ちゃった。てへっ☆
ナ「どうしたハッピー?」
フ「てか、なんで濡れてんだ?」
ハッピーの青い毛並みはビショビショに濡れていた。このままじゃ風邪引いちゃうよっ!私はショーパンのポケットに偶然入っていた黄色いハンカチでハッピーの頭を拭く。
ハ「何か、いきなり水が降ってきたんだ。」
ハ以外「水?」
私に頭を拭かれながらハッピーが言った言葉に私とナツとフレイは首をかしげる。雨でも降ってるの?空を見上げるけど、雨なんて降っていない。ましてや晴天だよ。
ハ「可笑しいな?確かに水が降ってきたはずなんだけど・・・」
ナ「まっ、勘違いだったって事にしようぜ。」
フ「そんな事よりも、早く鎖の少女の奴等を捜さギャッ!」
マ「こ、今度は何っ!?」
今度はフレイがなぜかビショビショに濡れてる。私はフレイの頭も黄色いハンカチで拭く。でも、やっぱり雨は降っていない。いったい絶対どうなってるのぉ?その時、
マリ「いい加減私の存在に気づいてくれないかしら・・・?」
マリ以外「!?」
上を見上げると、木の上に手足を組んで偉そうに座っているマリンがいた。マリンはスタッと木の上から下りると、
マリ「やっぱり、私って陰が薄いのね・・・」
いきなりブルーになる。そ、そんなに落ち込まなくても・・・マリンは首を左右に激しく振って、頬をペチンと叩いて、私達に指を突きつけると、
マリ「ボスの計画を台無しにさせないわ。私がここであなた達を消してあげる。」
サファイアみたいな青い瞳は、氷みたいに冷めていた。でも、この瞳で見つめられたせいで、私達の闘志に火を点けた。
ナ「燃えてきたぞ。」
マ「上等だよ。」
ハ「あい!」
フ「黒焦げにしてやるぜ。」
ナツは両手に炎を纏い、ハッピーはなぜか魚を持っている。まさか、魚で戦うつもりっ!?フレイは人間の姿に変わって、指の関節をポキポキ鳴らしている。私は目を閉じて魔力を集
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