第一部「吉良吉影は眠れない」
第二話「スタンド使い」
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押すぞ?いいのか?」
「ちょ…危ない?」
「は?何が危ないのだ?自分の命がそんなに惜しいのか?なら近寄るな?」
「ち、違う?」
瞬間、私は窓から落下する。ここは四階…落ちたら間違いなく即死。私の人生はこうもあっけなく…散ってしまうのか?
パシッ…。
「あぶねぇじゃんかよぉ〜。吉影ェー。マジに俺の事が嫌いなのかよ〜?」
落下する直前、有伍はガッチリと私の手を掴んでいた。助かった。こんな事になるなんて…。
「すまないな。手を借りるなんてマネ…私はしたくはないが、一つ借りだ。仕方ない…話を聞いてやろう。」
「そうこなくっちゃな?んじゃ引き上げるぞ。」
私は引き上げられた。周りからの視線はかなり痛いものだった。初日から私は認識されてしまったようだ。…クソがッ?なんで私がこんな目に合わねばならんのだ。醜態を晒すとは…私らしくない。
「むぅ…。」
「どうした?吉影?」
「イライラする。さぁ早く済ませてくれ。」
「ぁー。そうだな。あのな、最近の話なんだけどな、スタンド使いが急に増えてきてるっての知ってるか?」
「何!?」
そんなバカな。私とこいつだけじゃないのか?
スタンド使いは…他にもいるのか?どのくらい?数人か?数十人か?それとも何百人といるのか?私の平穏を乱す可能性のある奴らが他にもいるというのか?
「どうだ?なかなか面白いだろぉ〜?」
「腹立たしいな。」
「おい、なんでだよぉ〜。お前も俺もスタンド使いじゃんかよぉ〜。」
有伍はハッキリと私と彼がスタンド使いであると言った。マヌケめ?これでクラス中が私たちに目を向けるようになる。そんなことをしては私はどうなる?
「ん、スタンド?」
「気のせいじゃないの?譲介君。」
ほらみろ…感づいてくる奴がいる。こいつら、もしやスタンド使いなのか?いや…わからないな。勝手な決めつけは良くない。返って私が怪しまれる。かと言ってそうでないとは言い切れない。
「おぃ、有伍。少し黙れ。後で話は聞いてやる。」
「ぁ?お、おぅ。」
周りからは変な風に見られていたものの、なんとか初日はやり過ごせた。しかし、このバカは私の近くには置いてやれない。むしろ邪魔だ。消えてもらっても構わない。しかし…
「なぁ、吉影〜。聞いてくれるって言ったよなぁ?」
「誰がそんな事を言った?」
「いや、お前が言ったんじゃんかよぉ〜。いい加減聞く気になってくれよぉ〜。」
「知らん。私は何も、いつ聞いてやるとまでは言ってはいない。だから今は聞かない。」
遠ざかろうとする私に、有伍は私の襟を掴み、寄せてきた。
「な、何をする!?」
「なぁ…ちょっとそりゃ酷いんじゃないの?俺が何した
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