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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
四霊王オウリューオー・第10話
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法を使えない人々にとっては大した価値が無い事を、この星は証明している。
そんなことを考えてしまう自分は捻くれ者だろうか?と自問しながらフェイトは町を歩き回っていた。足元には犬の姿に変身したアルフも付いている。
今、彼女は海鳴市に足を運んでいる。理由はプレシアが「地球に別荘を建てて暮らすのもいいかも」などと言っているのを耳にしたことが切っ掛けだった。ジュエルシード集めで何日か滞在した海鳴市だが、プレシアの御機嫌を取ることで頭がいっぱいだった彼女は町を全然見ていなかったことに気付いたのだ。
考えてみればそれは無理らしからぬことかもしれないが、もしプレシアの言葉が現実になるならば自分はこの町に暮らすかもしれないと考えたフェイトは町の探索に乗り出した。・・・リニスとプレシアからお小遣いを握らされて。プレシアはともかくリニスも意外とこういう所で親馬鹿である。
「あっちが商店街で・・・えっと、こっちを真っ直ぐ行ったら学校かぁ・・・」
不慣れな道だが、それでもこの町に滞在する準備をした時点で地図は頭に叩き込んである。のだが、やはり実際に回るとなると体が付いてこないもので―――
どんっ
「きゃっ」
「あうっ」
よそ見しながら歩いたせいで曲がり角の人影に気付かず、正面衝突してしまった。フェイトは辛うじて転倒を免れたが、ぶつかった相手はそうもいかなかったようで尻もちをついていた。慌ててその人・・・栗色の髪を束ねたツインテールの女の子に駆け寄る。
「ご、ごめんなさい!大丈夫ですか?」
「・・・あ、うん。ごめんね、大丈夫だよ」
差しのべた手をそっと握り立ち上がる女の子。その手の感触を受けた時、フェイトは微かな違和感を感じた。
(・・・この感触は、
手肉刺
(
てまめ
)
?)
この感触には覚えがある。魔法の練習の際、デバイスであるバルディッシュの握り方が悪かったせいで丁度こんな肉刺ができた時期があるのだ。彼女は恐らく何かしらのスポーツでもやっているのだろうとフェイトは推測した。考え事をしているうちに彼女は立ち上がり、スカートの砂ほこりを手で払う。
「ごめんなさい、私まだこの町になれてなくて・・・」
「そんなに謝らなくてもいいよ!私もちょっとボーっとしてたし、ね?」
「う、うん。分かった」
何気に同年代の子供と話した経験がシャインしかないフェイトは緊張から言葉の選び方が分からなくなる。どんな言葉使いでどんな事を言えばいいのか頭に浮かんでこず、言葉が尻すぼみになってしまった。そんなフェイトの態度を見て、何やらひとりで得心した少女はにこやかな笑みでフェイトに話しかけてきた。
「そっか、まだ名前を言ってなかったよね!私の名前はなのは、高町なのは!」
「・・・?」
それは普通の人間ならばすぐに自己
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