暁 〜小説投稿サイト〜
少年と女神の物語
『中華の鍛冶神』編
第七話
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 再び目を覚ますと、そこは昨日俺とアテが泊まったホテルだった。

「俺・・・なんでここに?」
「あ、ソウ兄が起きたよ!」

 すぐ横で立夏が驚く声が聞こえた。
 幻聴かと思い横を見ると、本当に立夏がいた。

「ああ、起きたか。調子はどう・・・って聴くまでもないか。何か欲しいものはあるか?」
「リズ姉もいたんだ・・・とりあえず、食いもんと飲みもんが欲しいかな?」
「そう。今から買ってくるから少し待ってて」

 リズ姉は一人で買い物に出て行った。

 体が食事を求めてるのが分かる。戦うために腹を満たし、体力を回復しようとしている。
 カンピオーネになった影響だろう。それに、体に戦うための力が満ちてくる。ってことは・・・

「アテもその辺にいるのか?」
「はい、いますよ。そうでないと、周りに狂気を与えてしまいそうなので」

 声がしたほうを見ると、アテは立夏が作ったと思われる結界の中にいた。
 立夏作だと分かったのは、呪力の感じからだ。なんとなく、立夏だと思った。

「結界の中にいるのは?」
「神性を取り戻しちゃったからだろうけど・・・アー姉、何にもなしでいると周りに狂気を振りまいちゃうから」

 アー姉というのは、文脈から考えて、アテのことだろう。
 アテはアーテーとも呼ばれてるから、そこから取ったんだろうな。

「なるほど・・・その呼び方ってことは、母さん達から聞いたのか?」
「うん。いやな予感がしたから槍を送ったまではよかったんだけど、やっぱり気になって。教会に行ったんだ」
「で、そこでアテにあって?」
「会って、は少し違うかな。ソウ兄は気絶してるし、女神様に膝枕されてるしでかなり驚いたんだよ〜」

 そう言って、立夏はそのときのことを話し始めた。



◇◆◇◆◇



 どうも!今まで大して出番がなかった立夏です!
 と、軽くメタ発言をしたところで、話し始めようと思います。

 私はある神殿でゲイ・ボルグの最後の欠片を受け取り、呪詛を込めてもらっている最中にいやな予感を感じて、とっさにソウ兄のところに未完成のゲイ・ボルグを送ったんだけど、やっぱり心配だったのでソウ兄が最後によると言っていた教会目指して『飛翔』の術で飛んでいました。

 あ、今ので分かったかもしれないけど、私、魔女です!啓示は七割くらいの確立で得られたりします!

 で、たどり着いてみたら教会は一部壁があるだけの状態だし、ソウ兄が銀髪の美人さんに膝枕されてるじゃないですか!

「ソウ兄は一体何を・・・」

 呆れながら、心配しながらに一歩近づくと、私に天啓が降りました。

「その力は人類、神々でさえ狂わせ、狂気を与えるもの・・・ゼウスを狂わせたことにより地上に落とされた、狂気の女神
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ