永遠の魔法
[1/8]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「なんて事をしやがる・・・妖精の尻尾め・・・」
ナツとルーを怒りを込めた目で睨むリオン。
同じく、リオンを睨みつける2人。
「ダメだ!どうなったのか全然わかんね」
「この遺跡を傾かせたようですな」
頭を抱えるトビーにザルティが説明する。
「遺跡を支える支柱を半分ほど破壊し傾かせた事で、月の光をデリオラまで届かせない作戦でしょう・・・見かけによらず、キレ者にございますな」
「ゴチャゴチャうるせぇよ!」
ザルティの説明が終わったと同時に、ナツが飛び出す。
「足に炎!?」
「おおーん!コイツ・・・体の至る所から炎が出るんだ」
「かぁーーーーーーーーっ!」
足に炎を纏ったナツがリオンに直撃する。
攻撃を食らったリオンは体を九の字に曲げ、制止し、煌めきと共に罅割れた。
パリィィン・・・と音を立て、崩れ去る。
「こっちだ」
本物のリオンはナツの背後に回り、右手に魔力を集めた。
「空中じゃ避けれまい」
ギュアアッと氷の鷲の大群がナツに向かって放たれる。
すると、ナツの前を緑色に光る風が吹き、鷲を全て壁に刺した。
「僕もいる事、忘れてないよね?」
リオンの背後に立つルーは左手を振るい、幾千もの風の刃を造りだす。
指を鳴らすと同時に、その刃は一斉にリオンに飛んだ。
ナツはぐいっと地面に倒れるような姿勢になり、両足をリオンに向けて足から強力な炎を噴き出す。
炎を避ける為しゃがみ、風を避ける為に相打ちになるよう氷の鷲を放った。
「よっ」
しかしこんな所で攻撃が終わるはずもなく。
そのまま逆立ちして足に炎を纏ったまま、くるっと回転した。
「こんなデタラメな魔法が・・・!」
回転した事により、足に纏った炎も回転する。
「くっ」
リオンは咄嗟に跳んで避けた。
「空中は避けれねぇんじゃなかったのか?」
「!」
「火竜の咆哮!」
ナツの口からゴッと灼熱のブレスが放たれ、リオンに向かう。
すると、その戦いを見ていたザルティがすっと左手をかざした。
それと同時に、みしみし・・・とナツの両掌が当てられた地面に罅が入り始める。
そして、ボロッと崩れた。
「おおっ!?」
「ナツ!」
まさか床が抜け落ちると思っていなかったナツは穴に落ちる。
その結果、咆哮は上に逸れた。
慌ててルーはナツの落ちた穴に向かう。
「ちっ」
「おやおや・・・運が良かったですな、零帝様」
「俺が喰らってるのはナイショの方向で」
トビーがプスプスと焼け焦げていたが、全員無視した。
「何をした?ザルティ」
「はて?」
「恍けるな・・・床が崩れ落ちたのは貴様の魔法だろう」
「さすが零帝様、お見通しでしたか
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ