永遠の魔法
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を・・・」
「ダメなんだ。絶対氷結は・・・使った者の身を滅ぼす」
それを聞いたグレイは目を見開いた。
「しかし・・・アイツを倒すにはこれしかないのも事実・・・まさか・・・私がやろうとしていた事をリオンがやろうとするとはな・・・流石は弟子だ」
ウルは微笑む。
「や、やろうとしてた・・・って・・・」
「下がってろ」
そして、身体の前で両腕をクロスさせる。
「ウル」
グレイが名を呼ぶ。
「私の弟子達には近づかせないっ!これで終わりだ!バケモノォ!」
そして、クロスした両腕を・・・横に、開いた。
「絶対氷結!」
ギャウウ・・・とすさまじい魔力が辺りに吹き荒れる。
「ウルーーーーーーー!」
グレイがウルの所まで走る。
デリオラは完全に動きを止めていた。
ピキィ、とウルの顔にヒビが入る。
「か・・・体が・・・」
「言っただろ?この魔法は身を滅ぼす。自らの肉体を氷へと変える魔法なのだ。永久にな」
「!」
目を見開いた。
ウルはゆっくり、グレイの方を向く。
「グレイ・・・頼みがある。リオンには私は死んだと伝えてくれ」
「え・・・?」
「アイツの事だ。私が氷になった事を知れば、この魔法を解く為に人生を棒に振るだろう」
「だ・・・ダメだ・・・」
「それでは私が氷となる意味がない」
「やめろ・・・!」
「リオンには、もっと世界を見てもらいたい」
「やめろぉぉぉっ!」
涙を流しながら、必死にウルに手を伸ばす。
が、すさまじい魔力はグレイを跳ね返した。
「グレイ・・・もちろん、お前にもだ」
ウルの口が弧を描く。
「頼む・・・もう止めてくれ・・・これからは何でも言う事聞くからぁ・・・」
涙で顔をぐちゃぐちゃにして、グレイが言う。
そしてウルは、振り返った。
「悲しむ事はない」
その顔は、笑っていた。
「私は生きている」
ウルの身体が半分以上消えていく。
顔も、もう左目と鼻、口しか確認できなくなっていた。
「氷となって、永遠に生きている」
泡の様になったウルの身体は、デリオラを包んでいく。
「歩き出せ、未来へ」
そして、グレイは叫んだ。
自分に魔法を教えてくれた、たった1人の師匠の名を。
「ウルーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
ウルの身体は完全な氷となった。
「お前の闇は、私が封じよう」
その翌日、リオンは目を覚ました。
「な・・・デリオラが!ウルは!?ウルはどうした!?」
リオンは起き上がるなり、辺りをきょろきょろ見回してウルを探す。
その近くで体育座りをしていたグレ
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