永遠の魔法
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「いや・・・アイツは知らないんだ」
「え?」
「確かにウルは俺達の前からいなくなった。だけど・・・」
そこで一呼吸置き、グレイは言い放った。
「ウルはまだ生きている」
それを聞いたルーシィ達は当然驚く。
・・・正確には、驚いたように見えるのはルーシィとハッピーだけなのだが。
「えぇっ!?」
「うそぉっ!?」
それを聞かされても落ち着いているエルザが口を開く。
「どういう事だ?一体過去に何があった」
「・・・10年前だ」
10年前。
グレイの住んでいた街がデリオラに襲われた。
壊滅するまでに1日と掛からなかった・・・。
「デリオラ。噂には聞いていたが、ここまでとは・・・」
そこにやってきたのが、氷の魔導士『ウル』。
そのウルの目に、小さく呻く少年が映った。
「リオン!こっちに来い。生存者がいる!」
その少年はぶつぶつ・・・と何かを呟いていた。
「お前!大丈夫か!?」
リオンが声を掛ける。
「デリオラ・・・許さねぇ・・・デリオラ・・・絶対・・・!」
憎しみに満ちた声でそう言う少年が、グレイだった。
「まずは氷魔法の基礎からだ」
ウルに弟子入りしたグレイは、ウルとリオンと共に雪山に来ていた。
「グレイ・・・ついてこれるか?私の修行は厳しいぞ」
「おう!何だってやってやらァ!デリオラを倒せる力が手に入るなら、何だってやるさ」
それを聞いたウルは、突然ズボンを脱いだ。
当然、グレイは驚く。
「な・・・何してんだ!?」
ズボンだけではない。
上に来ていたジャケットまでも脱いだ。
リオンもこのウルの行動には慣れているようで、同じように服を脱ぐ。
「お前も服を脱げ」
「ふざけんなっ!こんな雪山で服なんか脱げるか!?アンタ女だろ!恥ずかしくねぇのかよ!」
「はんっ、ガキの前で下着になったくらいで」
ウルはどうとも思っていないようだ。
「冷気を操りたくば、冷気と1つになれ。まずはそこからだ」
「くそぉぉぉぉぉっ!」
「すぐに慣れるさ」
「テメェも震えてんじゃねーか!」
「来い、走るぞ」
「おい!魔法教えろよ!」
「いいから走れよ。俺まで基礎に付き合ってんだぞ」
そして、修行が始まった。
「いいか、数ある魔法の中でも、造形魔法は『自由』の魔法だ。造り出す形は十人十色。術者の個性が最も出る魔法だ。精進せよ。そして己の『形』を見つけ出せ」
「アンタんトコの弟子・・・1人増えたの?あら、可愛い」
「グレイってんだ。反抗期で困るわ〜」
「2人とも、将来男前になりそうね」
とある街に、3人は買い物に来ていた。
パンやらリンゴ
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