第76話 少年達は離れてしまうようです
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この環境に慣れろバカピンク!)」
僕と千雨さんで、騒ぎ立てるまき絵さんの口と体を取り押さえる。
その間に違う足音が二つ増え、直ぐに一つ減り、暫くしてもう一つも静まり、残りが遠くに去った所で、
僕達は三人同時にほっと息を付き、木の幹から左右を確認してから出た。
「ふざけんなぁぁぁあああああああああああああああああああ!!なんっっだよあの大怪物バトルは!?
振動だけで死ぬかと思ったわ!」
「ね、ネギ君?愁磨先生達の話だと、あんなのがうじゃうじゃわらわらいるのがこの世界って……ホント?」
「恐らくは………と言うかもうぶっちゃけますけれど、あれを遥かに凌ぐ化物がいると思われます。
ですが、問題の本質はそこではありません。」
僕が言うと、千雨さんは分かってくれていたようで、深く溜息をつきつつ頷いた。
・・・溜息をつくと幸せが逃げて行くって知らないのかな。いやもう不幸のどん底だから関係ないか。
「あたしらは三人も固まってっから幸運な方だぜ、佐々木。
最終ダンジョン級モンスター配置済みの二万キロちょいもある超広フィールドマップから仲間を探し出して、
更に帰る方法が分からないあたしらの世界に帰る方法を夏休み中……15日以内に達成しろっつーこった。」
「もし、一人でいる人が魔獣と出会ったら……。倒せるのは小太郎君、逃げられるのは明日菜さん・古さん・
楓さんくらいです。あとの人は…………。」
「た、大変じゃん!早く探さないと―――って、どこに居るかも分からないんだっけ……。どうすんの!?」
「それについては、私が説明しましょう。」
「「うわぁ!?」」
途方に暮れた所で、僕の影からゾリュンヌとアルビレオさんが現れた。
どうやら、この人は重力とか影魔法が得意なようだ。今はそんな情報いらないよ!
「残念ながら、私達にも彼女らの居場所は分かりません。どうやら世界中に阻害魔法が掛っているようで……。
君達はメガロメセンブリアに向かいつつ、その途中の街で情報収集と捜索をお願いします。
私とゼクトはもう一人の仲間と世界中を順に捜索していきます。」
「わ、分かりました。アルビレオさんも気を付けてください。」
「………フフ。ええ、あなた達も。ではご武運を。」
アルビレオさんは案内精霊を出して、来た時と同じく影の中に沈んで行った。
僕達は街だけ、か・・・。元々の約束の延長とは言え、歯痒いのも事実だ。
「行きましょう千雨さん、まき絵さん。僕達は僕達のやれる事をしましょう!」
「了解だリーダー。で、街ってどんくらい歩くんだ?」
「えーっと…………………………300キロです。」
「…………
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