第6話 美少女に取り憑く、恐怖の目玉… 上 (改)
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勢い良く、出て行ってしまった。
「幽霊や妖怪が苦手だったのかな……?」
明日から後輩を驚かす、ドS先輩なんて噂が流れたらどうしよう。
一株の不安を胸に教室を霊水晶を使って霊視する。
「これは……」
先程まで美少女がいた場所に微かな妖気が留まっている。
しかし、一瞬にして妖気は消え去った。
あまりにも微弱だった為、すぐに消えてしまったのだろう。
だが、これは厄介だ。
たぶんだが、あの美少女は妖怪もしくは悪霊に憑かれてしまっている。
はやく除霊しないと、怪我をしたり事故に巻き込まれたりするかもしれない。
そう考えた俺は、霊水晶に霊力を集中させて、彼女に憑いているであろう悪霊の妖気を
追って走り出した。
学校を出て、道路を走り……5分ほどすると一軒のコンビニを見つけた。
俺は、息を整えてコンビニに入る。
すると文房具を販売している棚の前に先程であった彼女が居た。
彼女を見つけた俺は片手に持っていた霊水晶を通して彼女を見る。
すると包帯を巻いている彼女の右手の甲に……
目玉が映っていた。
百々目鬼
古来より存在する妖怪であり伝承では「盗癖のある女性の腕に、
盗んだ鳥目(金銭)の精が鳥の目となって無数に現れたのでこれを百々目鬼」
と伝えられているが、
現代では女性・男性に関わらずスリなどの犯罪行為をした時などの良心の
痛みに憑かれてしまうらしい。
後、この百々目鬼に憑かれてから危険なのは、
目玉が出来てからも行為をやめず、痛む良心に苛まれながら犯罪行為を続けると……。
目玉が増え続け、最終的には人間から全身目玉の妖怪『百々目鬼』へと変化してしまう。
それが彼女に出来た目玉の正体であることは間違いない。
昨日は同じ学校の女子が万引きをしているシーンという、とても声の掛けづらい
状況だった為、今日彼女と話してみようと考えていたのだが……。
彼女のクラス、学年、名前を俺は知らない。
どうしたものか……。
とりあえず、昼休みを利用して探してみるか……。
☆☆
昼休みとなり一階にある一年の教室から順に周る俺に突き刺さる痛い視線。
恐らく、左手だけに黒い手袋をしたうえ三年の俺が廊下をうろついては一年の教室を覗く姿は
立派な不審者に見えているだろう。
正直辛い…。
痛い視線に晒されながらも調査を続け、全ての一年の教室を見回った後、
二年の教室を順に周ろうと、二年生の教室がある二階へと向かうため階段を
上り、二年の廊下を見渡すと一つの教室だけ人だかりの様なものが見える。
何かあったのだろうか?
人の集団を発見した俺は何かあったのかと思い、集団に近づく。
近づくと集団は男ばかりで、二年の教室の一点へと視線が注が
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