第十二章
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に頷いた。
「ユダもそうでした。しかしそれにより未来永劫責められ糾弾されることになりました」
「そうですね。少なくともキリスト教では」
「ええ。そしてそれは子孫に対してもそうでした。彼等はずっと糾弾され、責められてきました。結果として彼等は人を恨むようになったのでしょう。そして」
「ああなってしまったのですか」
「私はそう思います」
彼はそう答えた。
「それがあの男を生み出したのです」
「人が吸血鬼を生み出したのですか」
刑事はそこまで話を聞いて思い深げにそう呟いた。
「だとしたら因果な話ですね。自分達で魔物を生み出してしまったのですから」
「残念なことですけれどね」
役はそう一言置いた。
「しかしそうしたことは多いですよ」
「そうなのですか」
「さっきの話ですが」
「はい」
これに警官達が応えた。
「橋の下にいた鬼ですけれどね」
「はい」
「鬼も人間がなる場合がありますね」
「童話とかでそれは読んだことがありますね」
大森巡査がそれに答える。
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