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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
九十話:神の塔の幻影
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二回目を強めに言ったことでヘンリーも黙り、マリアさんが捧げる祈りに応えるように光が降り注ぎ、照らし出された扉が開きます。
マリアさんが弾かれたように立ち上がり、こちらを振り向きます。
「ドーラさん!私……!」
「はい。やはり、開きましたね」
「良かったですわ……。お力になれて、本当に……」
涙ぐむマリアさんに、また微笑みかけます。
「ありがとうございます、マリアさん。それと、おめでとうございます」
祝福の言葉に、マリアさんが涙を吹き飛ばすような笑顔を見せます。
「……ありがとうございます!では、参りましょう!」
ヘンリーが、隣でまたなんか言いたそうですが。
君がきちんとフラグを立てておけば、今のこのポジションは君の物だったのに。
そして、蚊帳の外なのは私だったのに。
折角譲ってあげようとしたイケメンポジションを受け取らないから、そういうことになる。
今さら文句言われても、知らん。
という気持ちでヘンリー以外の仲間たちに目で合図し、マリアさんの先に立って塔に入ります。
「コドラン。ここから先は、私がマリアさんを守るから。戦闘、よろしく」
「りょーかい!」
非戦闘員を守るというのも、慣れないと結構難しいからね。
体を張って守らせたりしたら、コドランまで危なくなるかもしれないし。
他に任せた上でマリアさんが怪我でもしたら、全員が気まずくなりそうだし。
色んな意味で、ここは私がマリアさんを守るべきだね!
ヘンリーが、またなんか言いたそうですが。
言いたいことがあるなら、言えばいいのに。
内容によっては受け付けないが。
まあ、無視しても雰囲気悪くなるだけなので。
「ヘンリーも、戦闘。よろしくね?」
まさか今さら、マリアさんを守りたいとは言い出すまい。
「……わかった。そっちには、行かせないようにするから。……無理、すんなよ」
「うん」
どのくらいのことを、無理と呼ぶんだろう。
例えば仁王立ちして盾になったとしても、死ぬことは無いと思うんだが。
そこまではしない、ってかする意味が無いとは思うが。
まあ、何がどうでもマリアさんに傷ひとつ負わせる気は無いので!
私が無理することになるかどうかは、他のみんなの活躍にかかっていると言っても過言では無い!
言わないけどね、そんなこと!
とか思いながら塔の中心部に向かって歩いて行くと、人影が。
凛々しく逞しい男性と、美しくたおやかな女性の姿が。
……ああ、そうか。
こんなイベントが、あったんだった。
うっかり忘れて、油断してた。
周りの仲間の存在を一瞬忘れて、食い入るように二人の姿を見詰めて、駆け
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