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『曹徳の奮闘記』改訂版
最終話
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 大日本根子彦国牽尊との会談が終わった俺達は再び出発する事になった。

「……まさか出戻りになるとはな」
「それならあんただけが此処に来れば良かったのよ」

 旬イクがそう文句を言ってきた。五月蝿いな、俺だってこうなるとは思わなかったんだよ。

「桂花、五月蝿いと貴女を裸にして歩かせるわよ」
「あぁ、申し訳ありません華琳様……」

 何か旬イクが震えているが……あれは喜んでいるから心配ないな。

「それじゃあ出発だ」
「私も説明しないといけませんからついていきますね」

 雪風と彦五十狭芹彦命様、稚武彦命様も同行してくれた。
 なお、二人は吉備国を治めているので吉備国へ戻るらしい。
 吉備国は岡山県全域、広島県東部、香川県島嶼部および兵庫県西部(佐用郡の一部と赤穂市の一部など)に跨がっている。
 それは兎も角、俺達は盛大に大日本根子彦国牽尊や人々から見送られながら来た道を戻るのであった。
 そして一泊した駅で一泊した。

「……で、何故に俺の部屋にいるんだ?」
「あら、それは愚問ですわよ長門様」
「アハハハ……」

 夜中、物音で目覚めると左右には麗羽と雪風がいた。何で二人が此処に?
 それは兎も角……。

「てい」
『きゃ』

 俺は体勢を変えて二人を襲うような体勢にした。

「脅かしに来ているなら二人を食べちまうぞ?」

 俺はニヤリと笑う。二人は顔を急速に真っ赤に染めた……が。

「……長門様が宜しいならば良いですわ」
「はい、御願いします」
「……へ?」

 ……まさかの返答だった。

「……それはつまり……」
「食べても良いって事ですわッ!!」
「麗羽さん、声が大きいですよ……」

 麗羽が顔を真っ赤にしてそう言ったが……はて、俺は何処でフラグを建てたんだ?

「麗羽、何処でその気持ちに……」
「……盗賊退治の時からですわ」
「……やっぱり。雪風は?」
「い、意識し出したのは呉で兵士から助けてくれたあの時からです……」

 どれもフラグ建てるイベントでしたありがとうございます。

「えっと……俺が言うのもなんだけど、嫁さんは多いぞ? それでも良いのか?」
「構いませんわ。愛する人の傍にいれば私は十分ですわ」
「私もです」
「………」

 ……ヤバいな、この二人聖人や。

「……やるぞ」

 そして俺達は一晩を共に過ごして夜の運動を朝方までするのであった。
 翌朝、肌が艶々で御機嫌な麗羽と雪風が仲良く朝食を食べているのであった。

「……長門さん?」
「……すいません」

 にこやかな笑顔で俺に尋ねてくる七乃に俺は土下座をしたのは言うまでもなかった。

「く……麗羽に負けるとは……」

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