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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第七十九話 目覚めの時
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離砲撃。
レイジングハートから排出される蒸気。
そして、なのはは
「くっ」
爆発の煙を見つめながらなのはは左腕を抑えていた。
無理もない。
ほぼゼロ距離でアレだけの砲撃を撃てば自身に反動が返って来るのは当然ともいえる。
(ほぼゼロ距離。バリア抜いてのバスター直撃。
これで駄目なら)
なのは渾身の一撃。
だが
「Master」
煙の中から無傷で現れる闇の書。
先ほどの渾身の一撃でもまだ届かない。
だがなのはは諦めない。
「もう少し頑張らないとだね」
「Yes」
相棒を握り直すなのは。
だが表に見えないだけで、なのはの攻撃は意味があった。
それは闇の書の中。
激しい攻防と衝撃は闇の書の中にまで影響を与え、はやてが深く眠りにつく事を阻んでいた。
一人の女性が車椅子を支え、はやての手を握り夢の中に、深い眠りの中につくことを願うが、この揺れの中ではそれも叶わない。
そして、なのはと闇の書の戦いは一方的なものに変わりつつあった。
負傷した左腕に、長時間にわたる戦闘。
さらに長い緊張状態による精神的な負荷。
他にも闇の書によるこれ以上戦いが長引く事ではやてが眠りにつく事を阻まれないためか先ほどまでよりも苛烈な連続攻撃。
それらによりなのはが反撃する隙がなくなってきているのだ。
だがそれの流れを切り裂く者がいる。
闇の書の夢の中。
フェイトは自身の相棒を握り、時の庭園の玉座の間の中心に立っていた。
「バルディッシュ、ここから出るよ。
ザンバーフォーム、いける?」
「Yes, sir.」
「いい子だ」
バルディッシュを振るうと同時に展開されるバリアジャケット。
だが外套は纏われていない。
フェイトもその事に気がついているはずだが、当然の様に受け入れていた。
そして、バルディッシュを両手に握り構えるフェイト。
それに応えるように
「Zamber form.」
二発のカートリッジがロードされ、戦斧からフェイトの身の丈以上の大剣へと変貌を遂げる。
「リニス、お姉ちゃん」
ここで出会った、もう出会う事のない人達の名を確かめるように口にするフェイト。
その声に迷いはなくとても穏やかであった。
フェイトの頭に浮かぶのは自身にあるアリシアの幼き日々の記憶。
自分と共にいてくれたリニスの記憶。
そして、短い夢の中でのアリシア、姉と共に過ごした時間。
「会えてうれしかった。
行ってきます。
私が後悔しないために、私が今居るべき場所へ」
フェイトが大剣となったバルディッシュを振るうだけで玉座の間全体に亀裂が奔り、雷が舞
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