第5話
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Side 渚
「イッセー、ナギ、アーシアちゃん。あとでお父さんと一緒に行くからね」
朝から気合の入っている母さん。今日は授業参観日。まあ、目的はアーシアさんなのは明白だ。
その本人は元気よく「はい!」と返事をしている。
授業参観、正確には公開授業。親御さんだけではなく中等部の子たちが高等部はどんな授業をしているのか見に来たりする日だ。
自分たちの親だけじゃなく、中等部の子も来るとあって無駄に緊張している。後輩の前で恥はかきたくないからだ。
「・・・・・・・気乗りしないわね」
リアス先輩がため息をつきながら言った。どうやら授業参観が嫌なようだ。やはり親が授業を見に来るのは恥ずかしいものがあるのだろう。
僕の両親はアーシアさんが目当てのようなので、僕は普通に授業をさせてもらうとしよう。
そんなこんなで、学校に到着。昇降口でリアス先輩と別れ、教室の前で兄さんとアーシアさんと別れた。
「ねえ? 渚くんの両親って、今日来るの?」
席に着くと話しかけられた。前の席の高橋恵美さんだ。
「アーシアさん目当てで来るみたいだよ。父さんはわざわざ有給取ってたし」
「それはわかるな。俺もアーシアちゃんが娘だったら絶対に観に行くわ」
「急に話に入ってくるんじゃないわよ! 一樹!」
高橋さんが鋭い目で睨みつける。
「別によくね!? なんでそんな嫌悪されなきゃいけないの!? 渚もそう思うよな!」
「一樹だから仕方ないよ」
「ひどい!」
あんまりだと一樹が膝をつく。津島一樹。それが彼のフルネームだ。
高橋さんと僕はそれも見て小さく笑った。この二人は幼馴染でよく一緒にいる。しかし、付き合っているとかそういうことはないらしい。このクラスになって新しくできた友達である。
「相変わらず、渚くんの周りは騒がしいわね」
「おはよう。委員長」
今話しかけてきたのは日下響。このクラスのクラス委員で通称委員長だ。おさげに眼鏡と狙っているとしか思えない。彼女とは去年からの付き合いである。席がたまたま隣だったのだ。
「委員長! こいつら酷いんだ! いじめだと思います!」
「はいはい。そうね〜」
「まともに取り合ってくれない!?」
委員長と一樹の漫才を高橋さんと一緒に見て笑う。
「ナギ」
そのまま一樹をいじっていると、ゼノヴィアが近づいてくる。一樹が一瞬で復活した。ゼノヴィアの人気の高さゆえだろう。男女問わず人気が高い。
「どうしたの、ゼノヴィア?」
僕がそう聞き返すと、ゼノヴィアは頭を下げてきた。
「先日は突然あんなことを言ってすまなかった」
あー・・・・・・。あれね。先日のプー
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