勝手にしやがれ!
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ー。
「相手はあの火竜と妖精女王、そして海の閃光ですぞ」
「相変わらず情報が早いな」
エルザとティアがこの依頼に参加する事になったのはついさっきの事だ。
「だが俺には勝てん。ウルをも超える氷の刃にはな」
それに対し、ザルティは感心したような声を出す。
「それはそれは、頼もしい限りですな」
ザルティの仮面の下の目が細まる。
「では・・・私めも久しぶりに参戦しますかな」
「お前も戦えたのかよっ!?」
思いがけない言葉にトビーが驚く。
「はい・・・『失われた魔法』を少々」
「失われた魔法!?おお?」
「フン。不気味な奴だ」
リオンがそう言ったその時、地鳴りのような音が響いた。
パラパラ・・・と天井から砂の様なものが落ち、遺跡全体がガタガタと揺れる。
ズゴォォォ・・・と音を立て、揺れが治まりかける。
「こ・・・これは!?」
「遺跡が崩れ・・・」
トビーが言いかけ、気づく。
「いや・・・傾いた!」
突如、月の遺跡は左側に傾いてしまった。
ドッドドドド・・・と音を立て、揺れが完全に治まる。
「早速やってくれましたな」
そう言うザルティの目線の先には煙。
何があるのかは全く見えない状態だ。
「ほれ・・・下にいますぞ」
煙が晴れ、崩れた床の穴からリオンとトビーも下を見る。
そこには2人の人影。
「!アイツ等!」
トビーが叫んだ。
「普段知らねぇうちに壊れてる事はよくあっけど、壊そうと思ってやると結構大変なんだな」
「だね。予想以上に疲れちゃったよ・・・いつもは無意識に更地にしちゃうんだけどな」
2人の人物はそう会話する。
「貴様・・・何のマネだ・・・」
リオンが憎たらしげに下を見た。
「建物、曲がったろ?」
「これで月の光は地下の悪魔に当たらないよ」
そこには遺跡を傾かせた張本人・・・ナツとルーがいたのだった。
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