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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第十六話
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見たいのはある意味当然ともいえる。それを感じた騎士達は場所の選定にかかった。

「ふむ……しかし、人ごみに車椅子は危険では……」
「車椅子ごと行こうとしなくてもよいのではないか?」
「ザフィーラ、それはどういう……そうか、そういうことか」

 シグナムも何かを察したらしい。ザフィーラに任せて、シャマルを呼びに行った。ヴィータはなのはたちの後ろについている。

「主、肩車いたします」
「え!?危ないて、こんな人ごみで肩車なんて……」
「でもまぁ、見える場所まで行けばいいんだろ?あの人ごみギリギリまで寄ればなんとか見えるんじゃねぇか?もちろん、暴れるのはなしで」
「いやいやヴィータちゃん、それは普通の人ならそうだけどね……」
「ん?何か問題でもあんのか?」

 なのはいわく、普通の子供ならともかく、はやては今脚部に力を入れることができないため、担いでもらっても足でバランスをとることができないから危険だと説いた。しかし既に高台の方にも人だかりができており、このままでは見ることはかなわないだろう。

「うーん、どうしたらいいのか……」
「せっかくのはやてちゃんのお願いだから、聞いてあげたいのはやまやまなんだけど……」
「……そうだ、空中に不可視の結界を張れば!」
「わざわざどこに潜んでいるかもわからない敵に、ここにいるぞと知らせるつもりかシャマル?」
「ですよね〜……」

 前途多難である。

「ごめんな、うちがこんなんなばっかりに……」
「いえ、こちらこそうかつな申し出をしてしまい、申し訳ありません」
「しかしそうなると、ここからじゃスクリーンすら見えないな……せめてそれが見えるところまで行ければ……ん?」

 するとそこで、クロノがふと何かを思い出したようにパンフレットに描かれた会場の見取り図を開き、何かを探す。

「確か、こういうイベントには必ずといっていいほど……ここだ、あった!」
「どうしたん、クロノ君?」
「ここに身体障害者用の席があったはずだ。客席エリアでは後ろのほうだが、スクリーンくらいなら見えるだろう」
「そこか!それに車椅子なら、場所さえあれば!」
「そういうことだ。早速行こう!」

 そして、無事に客席を確保できたはやてと、その近くで見守るなのは達だった。ザフィーラが車椅子を押す係りを引き受け、後は離れすぎない程度に散っていく。最後の最後、最大級の盛り上がりを引っ張るのは、HR/HMバンドのラインナップであった。
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