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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第十六話
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」
「そういや、旦那さんが元日本人って言ってたかなぁ。娘さんが二人いてね、かわいいんだこれが」
「へぇ〜……って、よくそんな人秘書として雇えましたね。店長それどこのコネなんです?」
「聞けば驚くぞ、間違いなくな」
爆音が止まぬ中、和気藹々とした空気で会話が進んでいく。
先ほど襲いかかってきた連中をなんとかしのぎ切り、翠屋ゾーンで一休みしているなのは達。子供同士の交流が続く中、その面倒をクロノとアルフに任せ――押し付けたとも言う――シグナム達ヴォルケンズはリンディやグレアムに先ほど現れた集団について報告していた。フレディは行方が知れない。
「以前からこういった襲撃はあったの?」
「主に兄上……竜二殿が受けていたようです。狙いが何なのかはわかりませんが……」
「ふむ……アリアとロッテに任せて、アレの捜索と同時に周囲の監視をさせているのだが、今のところそれらしい反応はないらしい。不自然に空間がゆがんでいて、どうあがいても入れなかった場所があったとの報告がつい数分前にはあったが」
「おそらくそれが奴らの張った結界と思われます。ただの人払いにしては中の空気が異常でした。どこがどう、という風な具体的なものではないのですが……」
「ちょっと待ってくれザフィーラ。グレアム提督、一つお聞きしたいことが」
「何だね?」
そうザフィーラが報告していると、シグナムが何かに気づいたように質問を飛ばす。
「その二人から、結界の外から入っていく何者かを見たというような報告はありませんでしたか?」
「いや、何もなかったが?」
「そうですか……」
「シグナム、ひょっとして彼のこと?」
シャマルはある程度の確信を持っていた。空間を歪んでどうこうというより、今シグナムが気にする個人といえば彼しかいないだろう。
「ああ。空間を歪ませて入ってきたように見えたから、もしかしてとも思ったが……」
「先ほど言っていた、不死者の件かね?」
「はい」
ちなみに、リンディの夫でありグレアムの部下であったクライド・ハラオウンが殉職する直接の原因となった闇の書について徹底的に調べ上げた二人は、彼女たちがその主を守護する騎士であることも当然知っている。だが、今回の主がまだ幼い少女であること、そしてその兄である竜二がアースラ陣営に比較的協力的な態度をとっていること、この二つの要因のおかげで今彼らは冷静でいられている。もしそのストッパーがなければ、今ここは血戦の場となっていたことは間違いないだろう。そしてこの話の合間に、彼女たちが望んでそんなことをするきっかけになったわけではないことも、直接言葉にはしていなくともその態度から感じていた。
「そういった存在は確認していないようだ。別の世界軸から呼び寄せたのか、あるいは我々にも確
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