ルームメイトは緑髪の眼鏡っ娘 その二
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こうして俺は、第二アリーナのグラウンドで、初めてのほほんさんに出会った。
織斑先生に目を向ければ、一夏とシャルルの二強状態に思うところがある様で、
「この馬鹿どもが……。出席番号順に一人ずつ各グループに入れ」
面倒臭そうに低い声を出している。
次にもたついたらIS背負ってグラウンド百周というありがた迷惑なお言葉を頂いた。
なんだそれは? それを達成出来るとしたら、生身の身体でIS相手に戦闘出来る織斑先生か篠ノ之束くらいだろう。
これを聞いた専用機持ち以外の女子たちは、蜘蛛の子をちらすがごとく移動した。
「最初からそうしろ」
生徒の移動を確認した織斑先生はふっとため息を漏らす。
各グループに並んだ女子たちは織斑先生にバレない様に、おしゃべりを続けている。
一夏と同じグループで良かったねとか、シャルルに私はフリーだよとアピールしてみたり、凰鈴音から一夏の情報を聞き出そうとしたり、セシリアのグループだと嘆いてみたり色々である。
唯一おしゃべりがないのがラウラ・ボーデヴィッヒのグループである。
張り詰めた空気と、グループに並んだ女子たちへの冷たい視線。
彼女のグループの女子たちは皆うつむきかげんだった。
直立不動で無駄口を言わないのは軍人だからか? そのうち並んでいる女子たちを見据えながら、うしろで腕を組んで練り歩き、「貴様ら!」 とか怒鳴り声を上げ、「私の言った言葉にはすべてイエスサーと答えろ、それ以外は認めん! 解ったらすぐに返事をしろ」とか言いだしそうだな。
実習の結果が思わしくない女子には自主規制が必要なほどの容赦ない罵倒の嵐が襲ってくるんだろう。
ラウラ・ボーデヴィッヒのグループの女子が可愛そうになる。
実習では『打鉄』か『リヴァイブ』のどちらかを使うことになる。
好きな方を選んでいいらしいが、早い者勝ちらしい。
山田先生は生徒たちにキビキビと指示をだし、その姿が実に堂々としたものだ。
今は眼鏡を外している山田先生はいつもより三倍――いや、五倍は可愛く見えた。
「ベインズ、山田先生に見惚れてないで、練習機を運んできてさっさと実習を始めろ! 朝の自己紹介の時のアレは単なる茶番かと思ったが……なるほど、本気だったとはな」
織斑先生は面白い物を発見したいたずらっ子のような笑みを見せる。
俺は慌てて回れ右をすると、訓練機を取ってくると言い残し、自分のグループの前から逃げ出した。
俺が持ってきた練習機は『リヴァイブ』だ。
これからやることはグループ全員で、午前中をかけISの装着と起動、あと歩行までやるのである。
専用機持ちは何をするのかというと、乗り降りやら装着のサポート
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