ルームメイトは緑髪の眼鏡っ娘 その二
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その信頼性の高さから多数の国で制式採用され、一部の国ではライセンス生産も行われている。
第二世代型としては最後発でありながらも世界第三位のシェアを誇るのは、その信頼性の証と言えよう。
ISの紹介はこんなもんでいいか。
空を見上げれば、そろそろ戦闘が終わりそうだ。
山田先生が射撃してセシリアの誘導し、凰鈴音とぶつかったところでグレネード弾を発射、弾は命中し爆発が起きる。
煙の中から出てきたセシリアと凰鈴音は絡み合いぐるぐると横回転しながら地上に落下してくる。
そして地面と激突、もくもくと土煙を上げる。
土煙が晴れると、グラウンドにクレーターを作った二人は、絡み合ったままの状態で口喧嘩を始めた。
喧嘩の内容は聞くべきものはないだろう。
どっちが悪い悪くないと言い争っているだけだしな。
二人の連携が取れていないのが問題だろう。
せめて役割を決めてから模擬戦すれば、山田先生相手でももうちょっと粘れた気がするんだがなあ。
セシリアと凰鈴音の言い合いはしばらく続き、一組と二組の女子にくすくすと笑いが起きるまで続いた。
「さて、これで諸君にもIS学園の教員の実力は理解出来ただろう。以後は経緯を持って接するように」
ぱんぱんと手を叩いて織斑先生はみんなの意識を切り替える。
「次は実習を行う。各専用機持ちはグループのリーダーをやってもらうからな、いいな? では分かれろ」
織斑先生が言い終わると、専用機持ち以外の一組と二組の女子たちは一斉に目当ての人物へと物凄い勢いでなだれ込んでいく。
まるでバーゲンセールとかタイムセールとかそんな感じだ。
誰が作ったか知らないが、下馬評の予想通りに一番人気と二番人気の一夏とシャルルのところに人が集まっていく。
見る間に二人の前には長蛇の列が出来ていった。
二人からすれば「圧倒的じゃないか! 我が軍は」といったところだろうか。
俺の前には、一人の女子がぽつん立っていた。
数少ない、貴重な戦力だ、友好を結んでおこう。
この子の名前は何だろうな。
「えっと、名前聞いていいかな?」
「布仏本音だよ〜」
と言った女子はにっこりと笑う。
「えっ、のほほんさん?」
思わずそう口から漏れた。
「……のほほんさん?
あー、わたしの名前縮めたんだー。わたしのことはこれからそう呼んでいいよー。わたしはアーサーくんって呼ぶから。いいでしょ〜?」
「ああ」
とても人懐っこくて、間延びした言い方は本物っぽい気がする。
今は制服じゃないから解らなかった。
本物ののほほんさんなら、制服の上着の袖がやたらと長いだろうから後で確かめてみよう。
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