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八条学園怪異譚
第四十二話 百物語その十五
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ね」
「こういう冒険もいいからね」
 だからだというのだ。
「楽しもうね」
「こういうこともなんですね」
「まず楽しむことなんですね」
 二人は茉莉也の言葉を受けてこうそれぞれ解釈して述べた。
「つまりは」
「そうですよね」
「そうよ、何でも嫌々やったらね」
 それではどうかというのだった、茉莉也はここでもこう言ったのである。
「面白くないでしょ」
「はい、確かに」
「それですと」
「だからよ、私は何でもね」
「楽しまれるんですね」
「この怪談も」
「そうよ、じゃあいいわね」
 茉莉也は酒も楽しみながら二人に告げる。
「今回もね」
「はい、それじゃあ」
「うわばみさんのところも」
「あと。本当に魔女の人にもお会いして」
 彼女のことも話した、まだ二人は知らないその人のことを。
「色々とやっていかないとね」
「魔女の人とお会いすることもですね」
「やっていくことですね」
 二人はこからのことも考えた、そうした話をしながら今はワインを楽しんだ。二人はまた新たな出会いを感じながら先のことを考えていた。


第四十二話   完


                  2013・7・2
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