2章 これが「異能者、無能者の会」
第十二話「再びお騒がせ」
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…。でも今回の事を受けて、僕は迷っている。本当に嫌な人間だとしたら僕は追いかけたりも会話すらしないだろうから。
シャイン
「そんなに嬉しかったのか?」
メル
「まあね。あれほど満足したのは初めてよ……。とりあえず、帰りましょう?もう遅いし。」
シャイン
「うん。わかったよ。でも…僕はそこまで君を嫌ったりはしていない…と思う。僕自身、分からないけど…そんな気がするんだ。」
メル
「何よそれ…フフ…変ね、本当にあなたは。」
僕は…この日最大の彼女の笑顔を見た。違和感のある笑みではない自然な笑み。いつも無表情、無慈悲な彼女はどこか今日…変わっていた気がした。これが本来の彼女の姿なのかな?
シャイン
「僕が変なら君だって変だな。」
メル
「何よそれ!まるで私の方が変みたいじゃない?」
シャイン
「ぇ?違うの?」
久々な気がした。彼女との絡み…。何故だろう。こんなに話が弾むなんて思ってもみなかった。
メル
「違うわよ! それと、なんであなたが変になるわけ?」
シャイン
「そのまんまの意味だよ。」
メル
「何よ一体全体…。むぅ…いい加減教えてよ?」
シャイン
「そんなムキになるなってwww」
楽しかった。最悪な日だと思い込んでいた僕がバカみたいだ。いや、僕はバカだ。自分勝手で、鈍感な、ただのバカだ。別にバカでもいい。こんなに楽しい日々が過ごせるなら…それでもいいと思った。
メル
「ぁ、それじゃ、私ココだから。」
シャイン
「ぁ、うん。じゃあね。」
僕は最後に手を振り、自分の帰路をたどり、無事に帰還できた。ぁー。愛しの我が家。僕に安らぎを与えてくれ。
シャイン
「ぁ、あれ…鍵がない?」
ドアの前にいるというのに…僕は家の鍵をなくしてしまった。
シャイン
「う、嘘だろ…。ぁ…そういえば、合鍵…があったはずだけど…。」
僕はいつも合鍵を植木鉢に隠している。これはいわゆるあれだ。忘れてきてしまったとき用に…。ぁ、あれ?な、ない?
シャイン
「ぇ!?ええええええええ!?そ、そんな…そんなバカな…この僕が…。家の主である僕が…。」
それは意外…僕は珍しく…閉め出されてしまったようだ。いや、でもどうして?僕は一応一人暮らしのはずだけど?誰が閉めたんだ?
シャイン
「も、もしかして…。」
恐る恐るドアノブに手を触れる。
結果は案の定…ドアは開いていた。
シャイン
「あ…あはは…。マジかよ。」
僕は開けっ放しにしていたようだ。そこで当然気になるのは空き巣に入られていないかというところだ。
シャイン
「…。ふぅ…。中は大丈夫のようだな…。」
中を一通り廻ったものの何も起こらなかっ
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