第1話:ハイジャック事件
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で縛ると、ゲオルグはその表情を和らげ大きく息をついた。
「こちらシャドウ01。狙撃犯の拘束を完了。
これよりISプログラム4”シルバーカーテン”を解除。
乗客を救出、乗っ取り犯を拘束せよ」
『イーグル01了解』
『フォックス01了解です』
通信を介したチンクとクリーグの声がゲオルグの耳に届くのと同時に、
次元航行船の上空にいた航空機と地上に降下した隊員たちの姿がかききえ、
次元航行船の近くに着陸していた同じ型の航空機が突然姿を現した。
その後方からは続々と隊員たちが降りてきて、次元航行船を取り囲む。
「うーん、さすがはステラさん謹製。 見事な出来栄えだな」
《そうですね。 あれなら誰も幻影とは気付かないでしょう》
レーベンの声に頷くと、ゲオルグは屋上の端に腰をおろしてタバコに火をつける。
「さて。それじゃあ、我が部隊の手際をとくと確認させていただきますか」
ゲオルグはそう呟くと、大きく煙を吐き出した。
その目線の先には突入を開始する彼の部下たちの姿があった。
『フォックス各員は後部貨物ドアより侵入。 後部客室を押さえる』
『イーグル分隊各員、これより前部客室ドアより突入。
第1班は操舵室、第2班は前部客室を押さえろ。 行くぞ!』
無線から聞こえてくる声に合わせるように、隊員たちが次元航行船の中へと
入っていく。
『フォックス02以下4名、船体後方の貨物室の制圧を完了しました』
『フォックス01了解。 引き続き貨物室内を探索し、爆発物等の有無を調査せよ』
『フォックス02了解』
『こちらイーグル02。 操舵室にて乗っ取り犯2名を確保。制圧完了』
『了解した。船内各所のセンサーで隠れた乗っ取り犯が居ないか確認して報告』
『イーグル02了解。船内センサーで乗っ取り犯の所在を確認して報告します』
『フォックス06。客室後部の化粧室で乗っ取り犯1名を発見。確保しました』
『フォックス01より06。 確保したままその場で待機。 後で応援を送る』
『フォックス06了解』
「順調順調。 油断すんなよ・・・」
通信回線の音声を聞きながら、ゲオルグは満足げな笑みを浮かべる。
『イーグル02よりイーグル・フォックス各員。船内のセンサーのスキャン結果を
各自のデバイスに送信します』
ゲオルグは通信を介して飛び込んできた声にすぐさま反応する。
「レーベン」
《了解です、マスター》
ゲオルグの前に小さなウインドウが現れ、次元航行船の船内を現す図と
その上に置かれた10個ほどのマーカーが映し出される。
「10人か・・・意外と多かったな」
ゲオルグは呟くように言う。
「レーベン
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