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Element Magic Trinity
裁きの女王
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「あのグレイとかいう小僧をなぜ殺さなかったので?」
「別に意味はない。俺が血を好まんのは知っているだろ」

それを聞き、仮面の男はくるっと背を向ける。

「いえいえ、そうおっしゃいますが、村人は皆殺しになさるお人だ。どうも弟弟子には情があるご様子ですな」

それに対し、リオンの声はいたって冷静だ。
感情の見えない冷たい声。

「くだらん・・・あれだけ打ち負かせば歯向かう気もおきんさ。それでも邪魔をするようなら、その時は躊躇なく殺してやろう」

それを聞いた仮面の男は、顔だけをリオンの方に向けた。

「本当に?」










「さすが妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士といったとこかしら」
「勝負はこれからよ」
「そうだそうだー!」
「でもお忘れにならないように。あなたの星霊は私には通用しませんのよ」

それを聞いたルーシィは、何やらルーにひそひそと囁く。
そして顔を見合わせ頷き、ルーシィは1本の鍵を構えた。

「どうかしら?まだまだ強い星霊はいっぱいいるのよ!」

そして(ゲート)を開く。

「開け!小犬座の扉・・・プルー!」
「プーン」

呼びだしたのはプルーだった。

「人形撃、操り人形!」

そしてシェリーは先ほどのタウロス同様、プルーを操る。

「ププ、プーン!」

プルーの目がキュピーンと光り、腕を回しながらルーシィとルーに向かって駆けて行った。

「プーン!ププーン!ププーン!」

そしてルーシィとルーの足を交互にポカポカと殴る。
・・・それだけだ。

「!」
「引っかかったわね!ルー!」
「うん!大空大鷲(アリエスイーグル)!」
「くっ!」

飛んで来た風の鷲をギリギリで避ける。

「しまった!ザコ星霊か!操り解除!」

プルーが正気に戻る。
そう。プルーは黄道十二門のような攻撃を得意とする星霊ではない。
銀色の鍵の星霊でも戦える場合もあるが、プルーに至っては愛玩星霊。
つまりはペット的な存在なのだ。
どれだけ操って攻撃させても、大した攻撃にはならない、という事である。

「人形撃、岩人形(ロックドール)!」

シェリーの後ろの岩がゴゴゴゴゴ・・・と音を立てて形を成していく。

「イタチごっこにしかならないわよ。あたしの星霊がそれを壊して、操られたら閉じるだけ」
「・・・でもさ、ルーシィ」
「壊す?この岩を?」

そう。
その岩人形(ロックドール)はかなりの大きさで、普通の岩を壊すのだって難しいというのに、こんなに大きくなってしまってはますます難しくなる。

「岩ー!?」
「ルーシィ!岩を壊せる星霊は!?」
「い、いないわよっ!ルーの魔法で何とかできないの!?」

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