第十七章
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言葉に対して静かに頷いた。
「終わってみればな」
「ええ。まるで何でもなかったかみたいに」
終わったからこその言葉だった。
「呆気ないものですよ」
「それはわかったからだ」
「わかったからですか」
「コロンブスの卵だ」
ここで諺が出て来た。
「わかってしまえばどうということはない」
「そうですか」
「例え異世界の相手でもだ。やり方さえわかればだ」
「楽に倒せるってわけですね」
「その通りだ。こうしてな」
こう本郷に話すのだった。
「楽に終わらせることができるのだ」
「成程」
「しかしわからなければだ」
言葉がまた付け加えられた。
「苦労することになる」
「少なくとも俺一人じゃ難しかったですよ」
「勝つのはな」
「ええ。勝てませんでした」
このことは今でもはっきり認識しているのだった。本郷も。
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