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流星のロックマン STARDUST BEGINS
星屑の覚醒
14 地の底での出会い
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今にも自分の襲い掛かってきそうな感じだ。
だが襲われる前に彩斗はふと足を掴まれた。

「!?うわっ!!!」

その場に倒れ、足を引っ張られた。

「う...誰?」

彩斗は洞穴のような場所に引っ張られたのだった。
その場にいたネットナビによって。

「ロックマン...頼む。この娘を...」
「!?」

そこにはまるで軍人のような格好をしたナビがいた。
全体的に灰色から黒のネットナビ。
そして可愛らしい甘音色の髪のネットナビを抱えていた。
だが彩斗は自分が『ロックマン』と呼ばれたことの方が違和感があった。

「君は...どうして僕がロックマンだと」
「何を言っている?キサマ、ロックマンではないのか?」

この2人の間での『ロックマン』の認識は大きく異なっていた。
彩斗は自分が昨晩姿を変えた『ロックマン』。
そしてこのナビはかつての友であった『ロックマン』。
この両者は根本は同じでも全く異なるものだった。

「今はそんなことはどうでもいい!!キサマが誰であれ、この娘をつれて早くここから出ろ!!」

ナビはそう言いながら彩斗に自分が抱えていた少女を彩斗に渡した。
だが彩斗は全く理解が及ばないというのに拒むことなく受け取った。
彩斗の胸にふわりとした感覚が伝わってくる。

「この娘は....」

見覚えがあった。
いつも夢に出てくる亜麻色のロングヘアーに蝶の髪飾り、そして可愛らしいドレスとそれに違和感がないくらいの美しい顔立ちが特徴的な少女だ。
どうしてここにいるのか。
そんなことは考える暇はなかった。
ナビは既にデリート寸前だったのだ。

「おい!あんた...」
「私はもう間に合わん....だがこの娘だけは....」
「...くっ」

いくら本人が死を悟っていても、デリートを目で見ることになるというのは何があっても辛いことだ。
彩斗はデリート寸前にどうしても聞いておきたい疑問を口にする。

「でもどうやって?」
「上だ、このエリアはセントラルエリアの真下だ。真上を目指せば脱出できる」
「僕には出来ない」
「私の力を与える...お前なら使えるはずだ」
「君の名前は?」

彩斗は最初にすべき質問を口にした。

「『カーネル』だ。この娘の兄だ。時間が無い!私のデータをお前にインストールする!」
「!?...分かったよ、カーネル」

兄という言葉に彩斗は反応した。
カーネルとこの娘を見て、自分とメリーを重ねた。
自分とメリーが同じ状況ならば同じ事するはずだと思ったのだ。
彩斗は立ち上がり目を閉じた。
そしてカーネルの体は消滅し始め、その光は彩斗を包み込んだ。
耳にはカーネルの最後の言葉が聞こえていた。

「....この娘を...『アイリス
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