魔法先生ネギま!
0414話
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ラカンとの戦いは激しさを増す。
ラカンの手から放たれる気の籠もった拳圧。あるいはそれを囮にしてこちらの懐に入り込んでの至近距離からの一撃。
それらの攻撃を俺は影を操り防壁を作りあげて防ぎ、あるいは致命的な一撃が放たれる前に瞬動を使って距離を取る。
端から見れば総じて互角といったやり取りだが、実質的には俺の方が不利だろう。何せこっちが攻撃をしようとするとどうやってかは分からないが、即座に反応するのだ。
そして今もまた拳の一撃を回避し、その手首をテコに利用して投げを放とうとしたその瞬間、素早く手を引かれて距離を取られる。
「……随分と察知能力が高いな」
「ふん、何しろお前がまだ生まれる前から戦い続けてきたんだ。戦闘経験で俺に勝る奴なんてそうはいねぇよ」
……俺が生まれる前から? あぁ、そうか。俺がネギと同年代だと思ってるのか。
「さて、俺もそろそろ回転を上げていくぞ?」
どこからともなくカードを取り出し……パクティオーカード!?
いや、そう言えば確かにあの映画ではアーティファクトを使っていた。確か……
「千の顔を持つ英雄」
「ほう、よく覚えていたな。映画でもチラっとしか見せてなかった筈だが。……まぁ、いい。アデアット」
カードを握りながらそう呟き、現れた大量の剣を俺へと向かって次々に投げてくる。
その速度は、素手で投げているというのに途切れる事なく投げ続けられる。
「生命ノ宴」
俺もまた、身体中から甲虫や蝶、クワガタといった炎獣を作りだしては投げつけられてくる剣へと向かわせる。……虫だから炎虫か? いや、どのみち炎獣で統一した方がいいか。
獅子や竜といったもっと身体の大きい炎獣を作りたいのだが、それをやるにはほんの少しではあるが溜めが必要になる。今必要なのは威力ではなく連射性。故にここは小さい虫の炎獣を大量に放出する。
小さいとは言え俺の白炎で作られた炎獣だ。その身に秘めた熱量やあるいは飛ぶ速度はその辺の炎の魔法を優に超える威力を持つ。
そしてその威力はラカンの投げつけてくる無数の武器の殆どを溶かし、破壊して証明されている。
「げっ、何だそれは」
初めて見る炎獣に、ひいては生命ノ宴に珍しく驚きの表情を浮かべるラカン。
実際、俺がオスティアに来てからは初めて使ったのだから無理もない。……キズクモの大会で使った映像くらいは出回ってそうだが、ラカンはそういうのを研究するような性格じゃないしな。
幾ら素早く大量の剣を投げてくるとは言っても、その剣を相手に蜂程度の大きさの炎獣が対抗するのだ。そして俺が炎獣を産みだす速度はラカンが剣を投げつけてくるよりも上。つまり……
「ちぃっ、攻撃速度じゃ勝ち目がねぇか。なら一撃で行かせて貰うぞ! 斬艦剣!」
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