魔法先生ネギま!
0414話
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なのだ。そしてこの身体は炎へと変換が可能であり、その状態になれば物理攻撃は無効となる。それこそ物理攻撃である羅漢破裏剣掌ではなく、気や魔力の籠もった一撃を叩き込んでいればまだ勝敗の行方は分からなかっただろうが……俺の特性を知らないとは言え、技の選択を誤ったのがラカンの敗因だった。
そして幾ら気を使って防御をしているとしても精神コマンドの直撃を使えばその効果は無効化されるのだ。……まぁ、精神コマンドに関しては魔法世界に来てから初めて使ったので予想のしようもなかったんだろうが。
「さてな。わざわざ手の内を晒すのも無粋だろう?」
一瞬だけ姿を現し、銀光を走らせてラカンの四肢を切断したスライムは既に空間倉庫の中へと戻っている。
にしても、四肢切断されたというのに元気だな。
まぁ、こっちの世界では現実世界とは違って回復魔法という存在があるおかげでその辺の小さい闘技場でも手足の1本くらいなら簡単に繋げる事が出来る。
ラカンの映画でも造物主相手に両手を失ったラカンがすぐに切断された腕を繋げていたしな。それが魔法世界中の注目を集めているナギ・スプリングフィールド杯なら凄腕の治癒術士くらいは用意していて当然だろう。
『決着! なんと言うか、もの凄い戦いでした! 本戦までソロで勝ち抜いて来たカゲタロウ選手と紅き翼のラカン選手が、まさかまさかのアクセル選手1人に敗れ去るという大どんでん返し! 大技に次ぐ大技、闘技大会史上でも稀に見るベストバトルだったと言ってもいいでしょう』
解説の声を聞きながら、グリを送還して大慌てで運ばれていくカゲタロウとラカンを見送る。それぞれが手足を切断されているので、運んでいく人数もそれ等を集めながらなのでかなりの人数が姿を現していた。中には既に回復魔法を使いつつ2人の苦痛を和らげるなんて真似をしている者もおり、この辺はさすがの人材という所だろう。
「おい、アクセル」
運ばれつつも、ラカンがそう声を掛けてくる。
「俺達がネギ達と戦うつもりだったんだが、負けてしまったんならしょうがない。今回はお前に譲ってやるから見ていて面白い戦いをしろよ」
何故か腕が切断されているのにサムズアップをしているような幻を残しながら運ばれていくラカン。そのラカンを相棒のカゲタロウはどこか呆れたような顔で見送っていた。
……いや、マスクを付けてるから表情は分からないから呆れたような雰囲気を出しているというのが正確なのだろうが。
こうして、俺は無事ナギ・スプリングフィールド杯の決勝へと駒を進めたのだった。
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