魔法先生ネギま!
0414話
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えながら、ある種の狂気すら感じさせる笑い声。
「ふぅ……」
先程までとは違う。今のラカンを見て思ったのはそれだった。俺の渾身のプラズマ炎をまともに食らったというのに、その身体に残るのは軽い焦げ目だけだ。やはりその出鱈目な気の力でどうにかしたのだろう。
いや、先程までも本気ではあったのだろう。だが、それはあくまでもスポーツとしての拳闘技で出せる本気。そして今目の前にいるのは、正真正銘の全力。例え相手が死んだとしても構わないと言える程の本気。
ゾクリ。
その俺を見たラカンの眼。その眼と視線があった瞬間念動力が最大級の危険を察知し、それに従い反射的に横へと飛ぶ。
轟!
次の瞬間、一瞬前まで俺がいた場所へとラカンの拳が振り下ろされていた。
馬鹿な、瞬動と加速を同時使用した俺と同等の速度だと!?
「加速」
瞬間の判断で加速を利用し、瞬動と同時に使って闘技場の中を激しく動き回る。ラカンもまた、こちらと同等の速度を出して闘技場内を縦横無尽に動き回っていた。
拳の一撃を回避し、カウンターとして放った拳を額で受け止められる。鳩尾を狙って放たれた蹴りを羽ばたいて空中で1回転して回避、同時にその勢いを利用して尾による一撃でラカンの顎を下からかち上げる。
だが、その一撃をまるで効果が無いかのように意に介さずに、逆にかち上げられた頭部を戻す勢いを利用して頭突きを繰り出すラカン。その頭突きを後方へと跳躍して回避しようとして……
「何っ!?」
いつの間にか俺の影から影槍が伸びて俺の足を絡め取っている。
「ナイスだカゲちゃん」
ニヤリとした獰猛な笑みを浮かべるラカン。その言葉に息を呑む。
そう、確かにカゲタロウは片脚、片腕を炎獣によって焼き切られた。だが、まだそれぞれ1本ずつ脚と腕が残っているのだ。そして恐らくその残った1本の腕で影へと干渉して俺の動きを止めたのだろう。
トンッ、とラカンの手が俺の胴体へと接触し……
「羅漢破裏剣掌!」
ゼロ距離からの掌圧を使って放たれたその一撃は、俺の胴体を粉微塵に砕き散らせた。
「何!? これは純粋な物理攻撃だぞ。胴体が砕け散る程の威力は……」
ラカンにしても、自分が起こした結果に一瞬唖然とする。そして俺にとってはその一瞬で十分だった。散っていった身体をものともせずにラカンの方を見ながら必勝の笑みを浮かべて口を開く。
「直撃……スライムッ!」
精神コマンドの直撃を使用し、それと同時に空間倉庫から瞬時に伸びたスライムが一閃。何が起きたのか分からないままに、ラカンの両腕と両脚は切断される。
「……何を、した?」
四肢を失いつつも呟くラカンの目の前で、俺の身体は炎によって再構成されていく。そう、今の俺は混沌精霊
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